上場している株は現在約3600銘柄もあり、どの株を買うかと言った銘柄選びは意外と骨の折れる作業であることに加え、業績や割安度をこまめにチェックするのも大変だ。今発売中のダイヤモンド・ザイ5月号の大特集、「過去15年で検証!日本株の正しい儲け方」の中には、過去の検証からわかった大儲けの高配当株の買い方などを掲載しているが、今回はその中から「株価チャートを毎月1分見るだけで負けなしで大儲けができる」売買術を教えよう。

過去12カ月の上昇と下落を勝率で判断する
サイコロジカルラインを月末に確認するだけ

 株価チャートにはローソク足の形や移動平均線など様々な見方がある。何をどう使えば高確率で儲かるのか、教えてくれたのがインベストラスト代表の福永博之さん。

「月足チャートのサイコロジカルラインを使えば、チェックに費やす時間も1カ月で1分程度で、ビギナーでも儲けることができます」(福永さん)

 サイコロジカルラインとは、過去12カ月間で今月の終値が前月の終値より高ければ勝ち、低ければ負けと判定し勝率をつないだ線のこと。

「この勝率が25%(3勝9敗で下落の過熱感が大)に下がった翌月に勝ちが出れば買って、勝率が83%(10勝2敗で上昇の過熱感が大)になったら売るだけです」(福永さん)

 グラフは過去15年間の日経平均の月足チャート。サイコロジカルラインが25%に触れた後に上昇したら買い、83%に触れた時に売るケースは15年間で3回しかないが、確かにそれだけでも利益は3倍超になっている計算だ。

個別株ではなく日経平均のETFの売買に使い
必ず月足で移動平均線も合わせてチェック

「付け加えるとしたら、勝率83%にタッチした時の売り方です。2004年のように株価が移動平均線に挟まれているときは、過熱感はあるものの、下にある2本の移動平均線がサポートになりまだ上昇する可能性があるので半分だけ売り、2004年以外のように株価が3本の移動平均線の上でかい離が広がっているときは、全額分を売るのがポイントです」(福永さん)

 このやり方なら、今やネット証券のチャートでサイコロジカルラインはカンタンに見られる上に、月末のチェックだけでいいのでお手軽だ。

「注意点は必ず月足チャートで見ること。長期の過熱感を掴むのに最適で、週足や日足だとダマシが出ることが多くなります。さらに、個別銘柄ではなく日経平均などの指数に連動するETFの売買に使うこともポイントです」(福永さん)

 ちなみに、日経平均のETFとしては、コストや出来高から「MAXIS日経225上場投資信託」(1346)がオススメで2万円以下で買える。

 月イチのチェックで、数年間に1度の売買だけで資産が増える。株価チャートには、こんな夢のような株の儲け方が潜んでいたのだ。

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