東京メトロ有楽町線には、野田市までの延伸計画があります。この鉄道新線の詳細ルート案が明らかになりました。
埼玉県は2025年7月14日、東京都内が終点となっている鉄道路線を県内に延伸する「あと数マイル・プロジェクト」の検討会議を開催。その中で、地下鉄8号線(有楽町線)の詳細な延伸ルート案を示しました。この新線が実現すれば、埼玉県越谷市にある日本最大級の商業施設「イオンレイクタウン」が東京方面と直結します。
有楽町線の車両(画像:写真AC)
東京メトロ有楽町線は、豊洲駅から住吉駅までの延伸区間が2024年11月に着工しており、2030年代半ばに開業する予定です。埼玉県は、これをさらに住吉駅から押上駅、亀有駅、八潮駅を経て野田市まで延伸することを目指しています。
この野田市までの延伸構想は、埼玉県草加市、越谷市、八潮市、吉川市、松伏町や千葉県野田市といった行政で構成する「地下鉄8号線建設促進並びに誘致期成同盟会(会長:野田市長)」が主体となって推進しています。今年3月に整備検討調査の報告書を取りまとめています。
今回公表された延伸ルート案は、この報告書で示されたもので、延伸区間の新駅は埼玉県内に7駅、千葉県内に2駅の設置が想定されています。このうち八潮、越谷レイクタウン、野田市の計3駅が既存の鉄道路線との乗り換え駅となる予定です。
これまで埼玉県は、8号線延伸に向けた事業性の確保を目的に、新駅の利用者数や既設駅との結節方法、主な河川・高速道路との交差方法を検討。「イオンレイクタウン」でアンケート調査も実施し、施設利用者の出発地や鉄道の利用状況などを調査しました。自治体側(期成同盟会)は主に、鉄道整備と連携したまちづくりの検討などを行っています。
「あと数マイル・プロジェクト」検討会議では、8号線の延伸に向けた課題として、事業性の確保以外にも、逆方向(東京→埼玉)で移動需要を創出することや、2次交通の利便性向上などが必要と指摘しています。
また検討会議では、「イオンレイクタウンは、駅から近く、歩いていける素晴らしい施設。都心から迂回せず繋がるというのは非常に効果が大きいため、このような施設が東京と直結することをもっと評価しても良い」といった意見もあがっています。
なお、押上~野田市間(30.5km)の整備は現在、国の新たな鉄道整備の方向性を示す交通政策審議会答申で「事業主体を含めた事業計画について十分な検討が行われることを期待」するとされており、実現の目途は立っていません。埼玉県は今後、2031年度頃に予定されている次期答申に、前回より進捗感がある形での位置付けを目指す方針です。