バッテリー容量(総電力量)は20kWhで、リーフ標準仕様のちょうど半分。リーフの一充電走行距離はWLTCモードで322kmだから、単純に半分と考えれば軽EVは一充電で160~170km程度走れる計算になる。EVバッテリーに蓄えた電気を自宅へ給電することも可能で、もしものときには非常用電源としても活用できる。
【画像】デザインをどこまで踏襲できる?日産軽EVコンセプトカー
ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mmで、全高は日産仕様が1655mm、三菱仕様が1670mmとなる。いわゆるハイトワゴンの全高だが、ボディを両社向けに大幅に作り分けることは考えにくく、三菱向けは外観にSUV風のスパイスを効かせ、車高が上がっている(ルーフレールの装着によるものかもしれない)と思われる。
いずれのモデルも、EVならではの滑らかで力強い走りと高い静粛性を持ち、運転支援技術をはじめとするさまざまな先進技術を搭載するという。
さて、気になるのはそのネーミング。両社とも現時点で車名は明かしていない。商標を確認すると、日産は最近になって「SAKURA(サクラ)」を出願している。
日産が2019年の東京モーターショーで発表した軽EVのコンセプトカー「IMkコンセプト」は、日本のDNAが持つモダンでクリーンな佇まいとEVの先進技術を融合。日本の文化に合わせて考え抜かれたクルマだった。
ちなみに、「SAKURA」は、2020年6月12日に商標を特許庁に出願したが、ほかの5つの既存商標とのバッティングが指摘され、拒絶されてしまった。使用する商標の分野のバッティングでは、指定商品を見直すことで解決したが、他社が持つ「SAKURA」、「サクラ」の商標(自動車の分野である第12類を含む)との重複はいかんともしがたく、対応を検討しているとのこと。日産は商標の権利を持つ企業と交渉するなどの対応策を迫られているはずである。
一方、三菱向けの車名は「eKミーブ」と予想。三菱は軽自動車シリーズとして「eK」の名称を活用。そして従来からEVモデルには「三菱のEV」という意味で「MiEV」の呼称を統一的に使ってきた。今回もその流れを踏襲するとみられる。
〈文=ドライバーWeb編集部〉