先日のコネタ「野菜スイーツがじわじわきている」で紹介されていた、野菜使用のスイーツ。プリンやゼリーなど、野菜を使った商品が数多くリリースされているのだそうだ。


そんな“野菜味モノ”の先駆けといえば、やはりアレだろう。

そう、トマトプリッツである。

グリコが誇る超定番商品、トマトプリッツ。
「スナック菓子にトマト味」というのは、ファンタ・キャベツ味バリの無茶な味付けなのでは……と、思うのだが、違和感なく世に浸透しているのだから恐れ入る(ファンタ・キャベツ味が存在するかは不明)。

なんでまた、トマト味のスナック菓子を作ろうと思ったのだろう? 江崎グリコ株式会社の広報に聞いてみた。

「トマトプリッツが生まれたのは1989年、当時世の中はバブル真っただ中でした。団塊Jr世代や、若いOLさんなどの個人消費がとても大きかった時代です。その層を狙った商品として、何か新しいものをということで開発されました」

そう、トマトプリッツはバブルの真っただ中に誕生した。メッシー、アッシーを使いこなし、ボディコンに身を包み、夜な夜なランバダダンスを踊り狂っていた時代である。そんな、当時の若い世代の購買意欲を刺激するには、奇抜なものが必要だったのだ。

「当時はナチュラル志向が高まっており、それに空前のイタリアブームでした。そこで考えだされたのが、トマトプリッツです。
イタリアといえばトマトということで」と江崎グリコ(株)の広報担当者。

つまり、バブル&イタリアブームというのが、トマトプリッツ誕生のきっかけだったのである。

その後、ご存知のようにバブルは弾け、日本経済は冬の時代に突入していく。メッシーやアッシーはもちろん、ランバダダンスもどこかへ消えた。が、トマトプリッツは更なる進化を遂げて、今でも現役バリバリ。今年の夏からはパッケージを新たに、「素材派プリッツ」として生まれ変わった。

「プリッツにトマトを練り込み、オリーブオイルとハーブで仕上げているので、素材の風味や旨味をしっかりと味わえる仕上がりになっています。また、従来のプリッツよりもやや細めに焼き上げているので、よりカリカリとした食感が出ているのも特徴です」とのこと。

ちなみに、トマトの練り込み量は従来のトマトプリッツより多い24%。素材感を生かすバランスが一番良かったのが24%という分量なのだとか。トマト味は、決してファジーなどではなく、しっかりと計算しつくされたものなのである。

「素材派プリッツ」にはトマトの他にも、バジル味とパンプキン味もリリースされている。
20年近くも愛され続けている野菜味スナックの、更なる進化を味わってみてはどうだろう。
(ドープたつま/studio woofoo)

江崎グリコ(株)HP
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