大きな社会問題にもなっているひきこもり。最近、「ひきこもり支援相談士」という資格ができたというので、さっそくどんな資格なのか主催団体に聞いてみました。


主催する「ひきこもり支援相談認定協会」は、自分の子供がひきこもっている親が集まってできた団体。全国で46支部あり約1万人が所属しているそう。
「すでに日本では、ひきこもりが160万人を超えていて、社会全体で取り組む問題になってきています」と広報担当者さん。

ひきこもりとは、学校や仕事に行けずに家にいる時間が長くなっている状態などのこと。厚生労働省では、「自宅にひきこもって社会参加していない状態」にある人の中で、病院で特定の病気を診断されている人を除外し、ひきこもり期間が6カ月以上である人のことを、「社会的ひきこもり」とガイドラインを決めました。さらに4月1日から各都道府県に「ひきこもり地域支援センター(仮称)」を設置。

協会ではこの機会にひきこもりを社会全体でどうにかしなくてはいけないと、この教育制度を作ったのです。資格を取ると、全国に100カ所あまりある「ひきこもり地域支援センター(仮称)」で、ひきこもりしている本人や家族との相談や支援する仕事を行えるのだとか。

資格を取るためには、「まずは、送られてくる教材のDVDをしっかり見て、テストケースを検証。ひきこもり問題に詳しい大学の先生方が作成した問題に答えて、答案を提出してください。その後に、認定協議会で審査し、認定されればぶじ合格となります」
気になる問題内容には、ひきこもりがなりやすい病名や、おちいりやすい事例、こんな場合にはどう対処したらいいでしょうか? といった実例に即したケースばかり。

現在の合格者は4月1日からはじまったばかりなので、まだ1人だけ。
受講している約1000人のうち多くは家族や周囲の人、もしくは教え子がひきこもった学校の先生が大半で、残りはひきこもり問題をなんとかしたいという問題意識を持つ人たち。教材ははやければ1カ月で終了することもあるが、普通は3~4カ月かかるので、夏には合格者が次々生まれて、活躍するのを期待しているのだとか。

担当者さんは、「ひきこもりの平均年齢は28歳ですが、下は小学生から40歳以上まで幅広い年齢の方がいて、現在は、本人の高齢化が深刻な問題になっております。支援のためにもきちんと教育を受け資格を持った人が必要です」と力説されていました。

全国で推計163万人も! ひきこもりの人がいるそう。
あなたの周りで悩んでいる人、実はいるのかもしれませんね……。

(カシハラ@姐御)