いよいよ、梅雨本番。雨の日にありがたいのは地下通路だ。
都会には地下道が張り巡らされているが、例えば東京駅、改札を出てから雨に濡れずに、東西南北いったいどこまで行けるだろうか。各方位の端を目指して、ある日曜日に実際に歩いてみた。

地図を片手に、東京駅八重洲中央口からスタート。まずは北側から調査。歩いて行くと、東京駅だというのに何だか人が少ない。それもそのはず、このあたり(大手町)は完全なオフィス街なのだ。
「日本ビル」の途中で通行止め。この先の各店舗が日曜定休で入れない。平日だったらもう少し先まで行けそう。

方向を西に変えて、大手町駅の方へ進む。地下鉄のめぼしい出口をひとつひとつ当たって行くと、どうやら大手町駅C2b出口が最も北まで行ける出口のようだ。この付近もオフィス街で、コンビニまで定休日で人通りまばらだが、さらに屋内を進んで日経ホールまで到達。
どうやらここが北の端。東京駅中心から直線距離で約950m。

続いて南へ向かう。東京暮らし3年の筆者だが、東京駅が大手町駅、二重橋前駅、日比谷駅の全てと地下通路でつながっていることに初めて気づく。いや、知らなかった。徐々に人通りも多くなり、ズンズン進むと日比谷駅A14番出口に到着。
都心のオアシス、日比谷公園が目の前。ここが西の端のようだ。東京駅中心から直線距離で約1250m。

さて、向きを東へ変える。ここで、日比谷駅が銀座駅とつながっていることに気づく。銀座はさすがに日曜日も大賑わい。
銀座駅の奥にさらに連絡通路があり、東銀座駅までつながっていた。東銀座駅6番出口を出ると目の前に新橋演舞場が。どうやらここが南の端のよう。東京駅中心から直線距離で約1400m。

ここからは北へ進む。有楽町の東京国際フォーラムを抜け、ディズニーランドへ向かう列車の始発駅、京葉線東京駅の改札脇を抜けて、賑やかな八重洲地下街へ。
おいしそうなメニューが並んでいる。23番出口を地上へ出た所が東の端のよう。東京駅中心から直線距離で約400m。

そして、スタート地点へ戻って調査終了。4時間歩きっぱなし。東京駅の地下通路は予想以上に広く、南北約2.5km、東西約1.5kmに達していた。
筆者は歩きながら、エジプトのピラミッドのことを思い出していた。何千年かの後、滅びた東京を発掘した科学者が「東京の地下に巨大迷路発見! 目的は何か?」なんてニュースを報じているかも……。ちなみに万歩計は16307歩でした。
(R&S)