大イベントのたび雨に降られてきた経験から、少しでも雨の可能性があったら折りたたみ傘を持ちたい僕は、出掛ける前に必ず天気予報をチェックする。
情報源はインターネット。
行き先の3時間ごとの予報や、行き先より西の天気などを見て、雨の可能性を探る。

ひと昔前までの情報源といえば、新聞やテレビだった。でも朝届く新聞の予報は情報がちょっと古いし、テレビの天気予報は見たいときにやってなかったりする。だから今すぐ予報を知りたいんなら「177」に電話するしかなかった。

そんな、ひと昔前までは天気予報を知る最終手段だった177。それが今は、さっきも書いた通り、ネットで天気がわかる時代になってる。

今も177って結構使われてるもんなんだろうか。

「利用者は減少していますね。理由としては、やはり携帯電話や地デジのデータ放送など、天気予報を得る手段が多様化していることが考えられます」(NTT東日本)

1955年1月1日、NTTのテレホンサービス第1号としてスタートした177(当時の番号は東京・大阪が222、名古屋が501など。それがのちに「天気になれなれ」の語呂から現在の177に統一)。利用回数は右肩上がりで増加し、1996年前後には全国で年間4億回以上(1日110万件以上!)に。でもその後、インターネットの普及や、固定電話の契約者が減ったことなどから利用回数は減少し、2001年には約1億5000万回にまで減った。

そして今回NTT東日本とNTT西日本に伺ったところ、今も減少は続いているそうで、大まかな回数として2007年度は全国で年間5500万~6000万回、2008年度は年間約5500万回程度の利用回数になっているという。12年間で7分の1以下になったってわけだ。

「これから地デジ化が進めば、お年を召した方でもボタンひとつで天気予報を見られるので、さらに利用回数が減る可能性があります。現在177を利用してくださっている方には、携帯やインターネットが苦手という方も多いでしょうから。私も、地デジの天気予報は便利なので使っていますしね」(NTT西日本)

時代の変化とともに、減り続けてる177の利用回数。ただよく考えてみると、年間5500万回っていうのはかなりの回数。
117と間違えてかけてる人も、そのうちどのくらいかいるんだろうけど……1日あたり約15万回、1分間あたり100回以上だから、毎秒誰かが使ってる計算になる。

「お年を召した方の他にも、例えば漁業関係の方から、177の天気予報サービスを利用されているという話を伺います。携帯サイトで調べる方もいらっしゃるそうですが、電話であれば、詳しい情報を作業しながら聞けるなどのメリットがあるんですね。そうした電話が便利という方に、何度も利用していただいているということも、この回数になっている理由のひとつだと思います」(NTT西日本)

利用者が減ってるとはいえ、今でもなおたくさんの人が頼りにしてる、177の天気予報サービス。
3桁の番号に電話をかけて聞くだけっていう、分かりやすいアナログ的な方法だからこそ、デジタルな時代に年間5500万回も使われてるようです。
(イチカワ)