それがインフルエンザ。ようやく減少傾向になったとはいえ、まだまだ油断できないウイルスだ。
予防法としてうがい&手洗いが一番といわれるが、そんなうがいの中でも一番シンプルなのが塩水で行う“塩うがい”。
昔、おばあちゃんやおじいちゃんに勧められた記憶も懐かしい、そんな塩うがいが商品として販売されたと聞いた。
その名も“天塩のうがいしお”。
据え置き用ボトルタイプと持ち歩きも出来るスプレータイプの2種類販売され、いずれも水に数滴垂らして通常のうがい薬と同じように使用するのだという。
この商品を販売したのは医薬品メーカーではなく、塩商品を販売している株式会社天塩さん。冬が来る直前、今年の10月1日に全国の薬局、量販店にむけて販売を開始したそうだ。
その名前が示す通り、内容はいたってシンプルに、塩。水に溶かした高濃度の“水塩”で、天塩さんが食品用に販売している塩と同じものなのだそう。
ただし、うがいに合うよう若干にがりの量を多くし、殺菌成分を高めることに成功。保健所にも認可を受けているとか。
そもそもこちらの会社は、昔ながらの自然製法で作られた塩を残そう、という自然食運動グループが前身だという。にがりと塩に関してはエキスパートというわけだ。
さらに、
「なんといっても日本人が昔から行っている“塩うがい”というのが一番のポイントです。食品でもあり、薬ではありませんので一日何回でも使えますし、小さな子供から年配の方にまで幅広くお使い頂けます」
確かに、成分などを気にせず家族全員で使えるのは便利。しかし、塩うがいというと、喉がいがらっぽく痛くなるイメージがあるのだが……。
「塩うがいは自分で調整すると辛くなりがちですが、この商品は調整してあるので大丈夫です」
と天塩さんは言う。
使われている塩分はおよそ25パーセント。100ミリに2~3滴程度が使用のめやすなので、それほど濃い味にはならないそう。
塩分は高血圧の元&減塩傾向……と、最近はやけに嫌われがちな塩分。それに“塩うがい”と聞くと昔のものと思いがちだが、そのパワーは侮れない。
普通のうがいに飽きてきた人、うがい薬の味がちょっと苦手という人には心強いアイテムの登場といえそうだ。
インフルエンザはもちろんのこと、これからの季節は風邪も怖い。
完璧な風邪薬を作れば賞が取れる、といわれているほど風邪は手ごわい病気。とにかく予防が鍵で、そのためにはうがい手洗いが必須となる。
特に12月はクリスマスパーティに忘年会。さらに新年会など人と接する機会が増える時期。
ちょっと喉の調子が悪いと思ったら、ポケットからささっと塩うがいを取りだして、うがいで予防しちゃいましょう。
(のなかなおみ)