ブログが読めず「今見たかったのに!」とか「ここに知りたいことが書いてあるはずなんだよ!」とか軽くイラッとしながら、戻るボタンを押す。
車に車検や日常のオイル交換が必要なように、ブログサービスでもメンテナンスが必要なのはなんとなく分かる。でも、その実体がイマイチ見えてこない。それは特に定期メンテナンス。壊れたり不安定な部分を直す緊急メンテナンスと比べて、具体的な内容がぼんやりしてる。
定期メンテナンスって、主に何をやってるんだろうか。エキサイトブログ担当エンジニアの百成(どうみき)さんに聞いてみた。
「まずユーザーの記事が入っているデータベースのインデックス(目的の情報を探すために手がかりとなる見出しのようなもの)の再構築を行う処理や、サーバー(コンテンツやサービスなどを提供するために動かしているコンピューター) のシステム構成の変更をしてます。またハード面でもサーバーなど機器の差し替えを行ったりしています。あと、新しい機能を追加するときもそうですね。イメージ的には、お部屋の掃除と模様替えをしているようなものです」
メンテナンスをやらないと、記事の投稿に時間がかかったり、サービスが古くなって、だんだん使いものにならなくなっちゃうという。メンテナンスは“必要悪”なのかもしれない。
模様替えしながら友達と電話で話す……みたいに、メンテナンスをしながらブログを読み書きできないもの?
「止めずにメンテナンス作業を行うと、作業中にユーザーが書き込んだ記事が消えてしまうなど、データに不整合が起こってしまう可能性があります。
模様替え中に友達に来られたら困る、ってとこだろうか。
でも、書き込めるサイトの中にも、定期メンテナンスがないとこもありますよね?
「規模がかなり大きいサイトは、サービスを止めずにやってますよね。同じシステムを複数動かしているので、切り替えれば書き込みも問題なくできるんです。ウチは止めてますが……」
家を何軒も持ってるセレブなら、ひとつの家で模様替えをしてても、別の家に友達を呼べるもんなぁ。
ちなみに先日エキサイトブログでは、メンテナンス中の画面に“ブリッジするネコ”の画像を表示。これが好評だったんだとか。
「文字だけだとおもしろくないので、最近はネコの画像を表示しています。あとネコががんばってブリッジしている様子から、中の人もがんばってるぞ! 的な気持ちもありまして。ただメンテナンスが長引いてくると、最初はかわいいと評判だったネコが、だんだん標的になってしまうので……メンテナンスは緊張感持ってやってます」
実際、このネコ画像を表示したことで、メンテナンスについての苦情が減ったんだとか。
とはいえもちろん、かわいいネコが盾にならないよう、メンテナンスが極力少ないサービスを目指しているそうです。
(イチカワ)