最近はワインの容器もバラエティに富んでいる。たいていは瓶だが、紙パックもあるし、コネタでは缶入りワイン「バロークス」を紹介したこともある。


そんななか、先日見つけたワインはちょっと珍しいカップ酒タイプ。山梨県の勝沼町にあるワイナリー、まるき葡萄酒株式会社が販売している「ひょいとワイン」だ。赤・白・ロゼの3種類があり、サイズは1合(180ml)。

カップ酒といえば通常は日本酒なので、ワインというのは実に新鮮。とくに白ワインは見た目も日本酒のようで、味こそれっきとしたワインだが、気分的には日本酒を飲んでいる感覚に近いかも。

なんでも、元々はバーベキューをしながら飲むワインとして開発したそうで、
「千葉県のマザー牧場にバーベキューをしながら飲むワインとして、飲み切りサイズのワインを提案したのがきっかけです。
最初は紙コップでしたが、回収の面から瓶に変更しました」
と同社の担当者。平成4年ごろから発売しているという。遊び心のあるネーミングについては、
「気軽にひょいと飲めるようにという意味で付けました」
パッケージのイラストもかわいい。

カップ酒タイプの利点は多い。コルク抜きもグラスも不要。手軽なサイズ冷やしやすく、風でも飛びにくいので、アウトドアのレジャーではとくに重宝する。
もちろん、自宅の冷蔵庫に冷やしておいて軽い気分で飲むのもいい。

ちなみに赤・白・ロゼ、すべて冷やして飲むのがオススメだそう。
「赤ワインは常温で、などと言われますが、渋みの少なく香りの華やかなこのワインは冷やして飲むのをお薦めします。通常、冷やしたワインは渋みを強く感じますが、渋みがもともと少ないので冷やしても大丈夫です」
中身のワインには「オリンピアン」という同社のロングセラー商品を使っている。

ユニークな外観に目にとめる人は多いようで、反応も上々。
「形が珍しいからか、旅のお土産や電車の中で飲むからか、ワイン好き以外の方がブログに載せてくれたりもします」
サイズや容器だけでなく、飲みやすい味も好評だ。


販売はワイナリー売店、山梨県内の酒屋・土産物屋・デパート、JR東日本の一部の駅の売店など。ワイナリーでの販売価格は320円(税込 ※各販売所での価格は異なる場合あり)。1ケース(30本)単位なら地方発送もOKで、その場合、赤・白・ロゼの組み合わせは自由とのこと。

そういえば、山梨は昔からワインを日常的に飲む人も多く、スーパーでは一升瓶ワインも普通に売られている。ワインと呼ぶより葡萄酒と呼ぶ方がしっくりくる人も多い土地柄。そんな山梨で生まれたカップ酒ワイン。
いろんなシーンで楽しめそうです。
(古屋江美子)