現在主流になりつつある3Dコンテンツの見方(アクティブシャッター方式)を見るためには、専用のモニターとメガネが必要だ。その値段は前掲のコネタ記事の中で示したとおり、これらを揃えると6万円くらいの出費となる。さらに、3Dブルーレイ対応の光学ドライブやら、ビデオカードも揃えなければならない。
だが、『PowerDVD 10 Ultra 3D Mark-II』(サイバーリンク製、実勢価格1万円前後)というソフトを使えば話はまったく別である。これはもともと2Dコンテンツを3Dに変換する機能を備えていたのだが、7月6日に無償アップデートされて『Mark-II』となり、安上がりに3Dコンテンツが見られるようになった。
それはアップデートによって、「アナグリフ式3D」の映像に対応したからだ。すでに見たことがある人は多いと思うが、アナグリフ式とは「赤と青のメガネ」をかけて見る3Dコンテンツ形式。映像が赤と青に色分けされており、それを赤・青メガネで見ると、立体的になるというもの。メガネは赤と青のセロファンがあれば誰でもつくれるし、出来合いのものを買ったとしても1000円くらいで済む。なので、出費はほぼソフト代だけでオッケーだ。
ビデオカードもブルーレイ対応ドライブも非搭載のうえ、3D非対応モニター使用の筆者のパソコンで試してみた。
使い方は簡単。同ソフトを起動後、2DのDVDコンテンツを光学ドライブに挿入。そして、画面下にある「3Dボタン」を押して、「アナグリフ式」を選択する。以上の準備が整ったら再生ボタンを押す。すると、
「おぉ、これはすごい」
映像に出てくる人物や物に赤・青のフチが付いて再生され、メガネをかけると立体的な映像に見えた。
正直、店頭で見たアクティブシャッター方式の3Dに比べ見劣りはするものの、今まで持っていた2DのDVDコンテンツがすべて、こんなに安上がりに3Dとして見られることにとっても感動した。ちなみに、アナグリフ式3Dに飽きたら、専用モニターとメガネなどを追加購入すればいい。同ソフトはアクティブシャッター方式で見る3D映像の変換・再生にも対応しているので。
映像ものが好きな筆者としては、
「こんなにも簡単・手軽に自宅で3Dが見られる時代に生まれてきて、本当に良かった」という感想です。
(羽石竜示)