部屋の床がザラザラして砂っぽい、という経験はないだろうか。

近くに畑や公園があるとか、古い建物ですきま風が入るみたいな、何か心あたりがあれば、まだ納得がいく。
掃除しないとって思う。でも、家の周りはアスファルトだらけで、近くに砂っぽいとこはなくて、住んでるのもマンションの高い階で……なのになぜかザラザラする、なんてこともある。

これって、一体どうして起こるんだろう? 株式会社ダスキンに聞いた。

「例えばマンションの上の階ですと、砂が入りづらいと思われるかもしれないですが、住んでいる環境や家族構成などによって、さまざまな原因が考えられます。例えばお子さんのいる家庭であれば、衣服に砂がついていたり、足の裏に土がついていて、持ち込んでしまう場合が考えられます。また、ベランダの外からよっぽどの強風が吹いていれば、黄砂のような細かい粒子が飛んでくることも考えられます。
他にもご家庭の状況によって、さまざまなことが考えられるんですね」

ザラザラの原因になりうることは、挙げていけばキリがない。
例えば、ベランダで家庭菜園をしていれば、その土が体について持ち込まれることがある。網戸や窓のサンに少しずつ溜まっていた土砂(つちすな)ボコリが、窓を少し開けた瞬間に吹き込むこともある。もしかしたら、スーパーで買ったネギやジャガイモの土が、部屋に落ちたのかもしれない。
そんなちょっとした原因が、ザラザラの原因になっていた。

ザラザラを防ぐには、どうしたらいいんだろう?
「一般的な方法になってしまいますが……例えばお子さんの服や靴裏の土が原因であれば、外でそれを落とすとか、足の裏を拭くとか、そういった方法になりますよね。
原因によって方法は違うので、その原因を取り除くとしか言えないところです」
劇的に改善する方法はなくて、地道に元を断つしかないようだ。

ちなみに、家のホコリ全体の成分として、土砂の割合はそれなりに高い。以前のコネタにもあるように、2008年のダスキン調べによると、ホコリの成分の割合で最も多いのは「繊維(綿ボコリ)」の56.2%で、2番目に多いのが「土砂(無機物)」の27.5%。これはあくまでいろんな環境の平均だけど、気密性が高まっている今の住宅でも、土砂がいろんな経路から部屋に入り込んでいることが分かる。床のザラザラはなかなか解決しない問題みたいだ。

土砂をすべて断ち切るのは難しいけど、ザラザラがどうにもガマンならない人は、ひとつずつ原因を取り除く作業をやってみてください。

(イチカワ)