ライターという仕事をしていると、どうしても家にこもりがちになる。家でパソコンに向かって一日が過ぎていく。
そして、体力は落ちていく一方。
まだまだ老け込むトシではないと、自分では思っているのだが。俺は、アウトドア派でありたい。

そんな折、心強いアイテムに巡り会った。これは、自分の背中をドアの外まで押してくれそう。株式会社インターオフィスから発売されている『チェアレス』を駆使すると、アウトドアでも楽チンさせてくれるのだ。


一見するとただのベルトである。しかし、この『チェアレス』で作った輪っかの中に体を入れて体育座りしてみたとしよう。すると、紐の張力によって背中と膝が安定。結果、楽に座った状態が維持され、背もたれのあるイスに座ってるみたいにリラックスできる。

コレ、非常に機能性に富んだスグレモノだと思うのだ。持ち運びに便利だし。

実は、それも道理だった。このベルトは、南米グランチャコ地域(パラグアイとボリビアの境界地域)に住んでいる遊牧民Ayoreo(アヨレオ)族が日常的に使っている道具から着想を得て開発されたもの。移動の多い遊牧民にとって、テーブルなりデスクなりチェアなりはナンセンス。彼らにとって快適なのは、コッチの方だったのだ。

じゃあ、『チェアレス』はいつ使うべきか? ハッキリ言って、決まりはない。ただ、好んで使われているのは、キャンプや野外フェス、空港のラウンジなど。
同社に伺ったところ、登山が趣味の方からの購入も多いという。
膝をかかえたり、どこかにもたれたりせずに、楽な姿勢を保てるので両手が自由になる。よって、ノートパソコンやipodの操作、読書、食事なども楽しむことができる。それが、野外のいざという時に便利なのだろう。

では、購入者からはどのような反響が届いているのだろうか?
「最初は『本当に楽になるの?』と、半信半疑な方が多いみたいです。しかし、使ってみると『あぁ、なるほどね!』と、快適さを実感していただいております」(同社・担当者)

『チェアレス』は、9月中旬よりウェブショップ「hhstyle.com」か、同社の直営店(青山店、北堀江店)で販売されている。
価格は2,940円(税込み)。

この商品の収益の一部は、パラグアイの先住民の生活を守るために寄付されているという。
こんなにイイものを教えてくれた彼らに、せめてもの恩返しか。遊牧民にとっての“生活の知恵”なのである。
(寺西ジャジューカ)