コーヒーのサイフォンなどと同じ原理を使った容器『ブリングウォーター』(sumainu販売)がそれだ。大気圧のバランスで水位を調整する。同製品の場合、赤いフタと本体の接触部分にゴムパッキンが備え付けられており、大気圧が赤いフタの水面にしかかからない状態になるため、飲み口の水位が低く保たれるのだという。
だから、イヌが乱暴にぺろぺろ飲んだり、足を容器に引っ掛けたりしても、水が外にこぼれないわけだ。ただし、
「決められた線があるのでそれ以上水を入れないでください(これは大気圧は関係ありません)。線以上に水を貯めるとこぼれてしまうので」とのこと。
では完全にひっくり返したらどうか。
「完全に赤いフタが地面にひっくり返った状態であれば、水面が給水口から乖離して漏れにくくなります」
「ただ、万が一斜めに裏返った場合(赤いフタ部分が位置関係で低い方になったとき)は水が流れ出る場合がありますが」
斜めに裏返るのは、何か障害物に乗り上げたとき、または溝に落ちたときであろう。
こぼれにくい仕組みは分かった。では、どんな状況でその力をより多く発揮するのか。
「ドライブ中の車内(不安定な場所で)で水を与えるとき、アウトドア、ドッグラン、散歩中での使用に適してます。
その他、耳が垂れている犬が水に耳を濡らさずに使用できることもメリットのひとつ。
なお、同製品にはタンクの水の不純物を取り除き、ミネラル飲料水にする備長炭パック×1袋が付属している。イヌの健康管理にも寄与する。まさに、一石二鳥というわけだ。
部屋の清潔さとイヌの健康。両方の実現には、イヌの水飲み器の管理が大事である。
(羽石竜示)