みなさんは水筒、持ち歩いていますか? 水筒といえば縦長が定番。飲みやすくて良いのだが、カバンの中ではこの形がネックとなる。
立てて入れても中でゴロゴロと転がり、いつの間にか一番底にゴロンと寝転がっていたりする。水漏れも心配だし、これでは取り出し難い。そう、水筒にとって、カバンの中は居心地のよい場所ではなかったのだ。

これでは水筒が、そして、水筒愛用者が不便でかわいそうじゃないか! ということで生まれたのが、水筒を持つためのバッグ『すいトート』。一見シンプルな普通のトートバッグだが、中を見ると水筒を立てるのにぴったりの仕切りがあり、しっかりとスペースが確保されている。これなら、水筒も直立の状態で落ち着いていられるというわけだ。

「なーんだ、それだけ?」と思わないように。『すいトート』には、水筒&バッグ好きのデザイナー・原口智子さん自らがほしいと思う要素が、ぎっしりと詰め込まれている。素材は日本で織って日本で染められた綿100%の丈夫な帆布だが、持ってみるととても軽い。縫製職人さんによる高い技術でしっかりと縫い上げられており、縫い目の始末や丈夫にするための隠しステッチなど、細部へのこだわりも見られる。一緒に入れるお弁当などの持ち物が倒れないように入れられた底板や、水筒を持たない時も邪魔にならないようにフラップ式になった仕切りなど、使い手への配慮が行き届いたデザインもうれしい。

水筒愛用者なら「なるほど!」と言いたくなる、あるようでなかった機能がいっぱいの『すいトート』。
サイズは、ランチバッグに最適なSと、普段使いに便利なLの2タイプで、限定色も合わせた5色のラインナップとなっている。もちろんペットボトルにも使えるが、お気に入りの水筒にぴったりのカラーを選べば、カバンからのぞく水筒も、もっとおしゃれに見えそう! 7月には機能もデザインも進化した『すいトート2』も発売予定とのことなので、この夏、このバッグと一緒に水筒生活を始めてみてはいかが?

ところでこのネーミング、私にはどうしても博多弁の「好いとーと(好きです)」に聞こえてしまう。原口さんに聞いたところ、ご両親は福岡出身だが、名付けたご本人は全く意識していなかったのだとか。

「でも、発売してから時々そう言われます。思わぬ可愛い副産物でした。(笑) 基本的には、“水筒+トートバッグ”ということでベタに『すいトート』なんですよ」

と、原口さん。水筒とトートバッグの出会いから生まれた、偶然とは思えない、ほほえましいお話。水筒を10年も愛用しているという原口さんの、こだわりと愛情の賜物なのかもしれませんね。
(池田美砂子)
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