暑い季節には、おいしい冷たいゼリー。そんなゼリーをもっとも消費する地域はどこか、ご存じだろうか。
きっと、沖縄や高知などの南国地方だろうなと思っていた。
ところがゼリーを多く消費する地域、それは宮城の仙台なのである。
総務省が毎年実施している消費調査。その中の“ゼリーの消費量”で、2006、2007年、2年連続日本一に輝いたのが宮城県仙台市。
この結果が地元の新聞に載った。
それを見た地元のゼラチン製造会社が「見過ごすわけには」と立ち上がり、“仙台ゼリーの街”の推進協議会を発足させた。
しかし宮城と言えば夏でも涼しいイメージだ。なぜ冷たいゼリーが好まれるのだろう。
協議会の方に話を伺ってみると、「仙台藩主の伊達家ではお正月料理に鮒のにこごりが出されます。ゼリーのようなにこごりが好まれた。この辺りにも下地があったのでは」という。
さらに同じく伊達藩ではお茶の文化が非常に盛ん。
その影響か仙台地区は昔より、お中元にゼリーを送りあう習慣があるそうだ。そんな風習、習慣もまた、ゼリーの消費の一端を担っているに違いない。
それに仙台の夏の平均気温は26度から28度。
暑ければ暑い方がゼリーを消費しそうなものだが、逆に暑すぎるとアイスや凍ったものに走りがち。
ゼリーのおいしさをもっとも感じられる気温。これが仙台の気温にぴったりなのである。
ゼリーの街仙台を目指すにあたり昨年度、ゼリーメニューコンテストも実施された。
寄せられたゼリーはやはり地元の素材、イチゴやずんだを使ったものが多かったそうだ。なかにはお米のササニシキを使ったゼリーレシピまであったとか。
このゼリーコンテストは非常に好評で今年も開催予定だった。しかし、そこへ先の震災が発生。
震災の影響で、ゼラチン工場のラインが止まってしまった。現在は目下復旧中だと言う。
そういった経緯で今年の残念ながらイベントは中止になってしまった。しかし「来年はぜひ開催したい」と協議会の方は前向き。
何と言っても仙台はゼリーの消費量、2年連続日本一である。
そのことをもっと押し出すこと。そして「仙台の新しい名物、仙台のゼリーの商品開発も今後の課題です」と意欲的だ。
市販品のゼリーや、家での手作りゼリー、お気に入りのお店のゼリー。世の中にはいろいろなゼリーがある。
それぞれにゼリーに関する思い出や、好みだってあるだろう。
特に今年は暑い夏だが、ゼリーを食べる余裕が無い人も多い。
しかし来年は「これぞ仙台のゼリー」と言われる商品を手にできるよう、ゼリーの街の復旧に期待したい。
(のなかなおみ)
きっと、沖縄や高知などの南国地方だろうなと思っていた。
ところがゼリーを多く消費する地域、それは宮城の仙台なのである。
総務省が毎年実施している消費調査。その中の“ゼリーの消費量”で、2006、2007年、2年連続日本一に輝いたのが宮城県仙台市。
この結果が地元の新聞に載った。
それを見た地元のゼラチン製造会社が「見過ごすわけには」と立ち上がり、“仙台ゼリーの街”の推進協議会を発足させた。
しかし宮城と言えば夏でも涼しいイメージだ。なぜ冷たいゼリーが好まれるのだろう。
協議会の方に話を伺ってみると、「仙台藩主の伊達家ではお正月料理に鮒のにこごりが出されます。ゼリーのようなにこごりが好まれた。この辺りにも下地があったのでは」という。
さらに同じく伊達藩ではお茶の文化が非常に盛ん。
お茶請けとしてゼリー菓子が広まった事実もあるとか。
その影響か仙台地区は昔より、お中元にゼリーを送りあう習慣があるそうだ。そんな風習、習慣もまた、ゼリーの消費の一端を担っているに違いない。
それに仙台の夏の平均気温は26度から28度。
暑ければ暑い方がゼリーを消費しそうなものだが、逆に暑すぎるとアイスや凍ったものに走りがち。
ゼリーのおいしさをもっとも感じられる気温。これが仙台の気温にぴったりなのである。
ゼリーの街仙台を目指すにあたり昨年度、ゼリーメニューコンテストも実施された。
寄せられたゼリーはやはり地元の素材、イチゴやずんだを使ったものが多かったそうだ。なかにはお米のササニシキを使ったゼリーレシピまであったとか。
このゼリーコンテストは非常に好評で今年も開催予定だった。しかし、そこへ先の震災が発生。
震災の影響で、ゼラチン工場のラインが止まってしまった。現在は目下復旧中だと言う。
そういった経緯で今年の残念ながらイベントは中止になってしまった。しかし「来年はぜひ開催したい」と協議会の方は前向き。
何と言っても仙台はゼリーの消費量、2年連続日本一である。
そのことをもっと押し出すこと。そして「仙台の新しい名物、仙台のゼリーの商品開発も今後の課題です」と意欲的だ。
市販品のゼリーや、家での手作りゼリー、お気に入りのお店のゼリー。世の中にはいろいろなゼリーがある。
それぞれにゼリーに関する思い出や、好みだってあるだろう。
特に今年は暑い夏だが、ゼリーを食べる余裕が無い人も多い。
しかし来年は「これぞ仙台のゼリー」と言われる商品を手にできるよう、ゼリーの街の復旧に期待したい。
(のなかなおみ)
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