というわけでピンチョンである。
現代文学の難しい系のトップランナー。っつーか、偉い文学を語る人がみんな「いやいや、案外難しくなくて楽しいよ」とか言って、ああ、じゃあ難しいだろうと直感(案外っつーところが罠だよね)、警戒させ敬遠させるパワー抜群。
だって「爆笑」とか言われても文学読んで爆笑したことないもん。爆笑っていうのは、ふつー大勢の人がドッと笑うことだよ? 書評家たちの爆笑ってのと、俺の爆笑の定義は違うんだよな、っつーことで、まあ、読む気ぜんぜんナッシング。
だったんでありますが。
新潮のトマス・ピンチョン全集の装丁が、カッコ良くて、まあ、手には取ってみるわけです、本好きとしては。
でもさ、代表作『V.』は、ハードカバー382ページ+398ページの長さ。
まあ、最後まで読まないな、これは。途中で放り投げるな。しかも、電子書籍ならまだしも、買っても、本棚いれるところないものな。でも電子書籍で買ったらこのかっこいいブックデザインないんだよな、困ったな、困るこたぁないか、買わきゃいいんだ。
という小市民的判断をしていたところ、全集っつーぐらいだから、まあ、ぽつりぽつり出るのであって、『競売ナンバー49の叫び』というのが出ておって、これまた本のデザインが、かっこいい。ほれぼれしながら手に取って、最初のページだけ立ち読み。