銃撃されても止めずに死ぬまで人間の顔をかじり続ける裸の男。ここまで状況が異常だと、報道する方もフィクションをたとえに出すしかない。初期に事件を伝えたマイアミ・ヘラルドは「ハンニバル・レクターみたい」と表現していたが、アメリカで人を食べると言えばゾンビ。以降の記事では当然のようにゾンビという文字が必ず入っているし、ひどいものでは加害者をゾンビワナビーと呼んでゾンビ映画の影響を示唆している記事もあり、加害者にはマイアミ・ゾンビ、または、フロリダ・ゾンビというあだ名がついた。
当然ながらアメリカのゾンビファンは大興奮で「ゾンビ始まった。映画でサバイバル術を学んだ俺としては……」と俺様ゾンビサバイバル術を披露する一方、あまりゾンビに興味が無い一般人は困惑気味。日本でいうと発言小町にあたる Yahoo! ANSWERS には「マイアミからゾンビ始まっちゃうの?」という質問が乱立し、みんながゾンビゾンビと騒ぐせいで「マイアミから20分のところに住んでるんですけど、ゾンビが出たってほんとなんでしょうか?」と本気で心配する女の子をみんなでなだめるスレまであったりする。