私が服を買う時、好んでチョイスするのはグリーン。そして、イエロー。
しかし、店員さんには「青が似合うと思いますよ」とアドバイスされることが多いような気がする。好みの色と、本当にマッチする色は違うのだろうか? ミュージシャンが“本当に演りたい音楽”と“ファンのニーズに応える音楽”の狭間で葛藤する心境に近いものがある。

話を飛躍させて、下着についてはどうだろう? 正直、私は女性に真っ白を履いてもらいたい。それこそ、値札が付いててもおかしくないような。でも、世の女性のすべてがホワイトを好んでいるとは限らなくて。「汚れが目立っちゃうから、黒の方がいい」とか、そう言われればそうかもしれないけども。
難しい話だな……。
そんな事を考えていたら、トリンプが面白いデータを所有していた。5月に同社が発表した「トリンプ下着白書」において、まさに“色”についての調査結果が発表されているのだ。

そして私が知りたい情報は、今回の調査で行われた「何色のブラジャーを一番多くお持ちですか?」(対象:3174名の女性)という質問に集約されている。
結果を見てみよう。この設問で最も多くの票は、やはり「ピンク」(35.5%)が獲得していた。
順当だろうか? まさに女の子の色。3割強の女性が、ピンクのブラジャーを最も多く所有しているのだ。
以下の順位にも、もちろん注目。2位には「黒」(21.4%)が、3位には「ベージュ」(17.6%)がランクイン。2割の女性は黒のブラジャーを、2割弱の女性がベージュのブラジャーを最も所有しているということになる。

では、このデータを年齢別で分析してみると……? まず圧倒的人気を誇る「ピンク」は、特に15~19歳の間でスゴい。
この年代では、何と50.0%の女の子がピンクのブラジャーを最も多く所有していたのだ。しかし、年齢が上がっていくと様子が異なる。20~24歳では48.1%だし、25~29歳で46.6%、30~34歳だと33.5%……。段々、数値が下がっているのがお分かりになるだろうか? 「ピンク」は、年齢が上がるほどに所有率が下がる色だった。と言いながら、45~49歳でも30.4%の女性がピンクのブラジャーを最も多く所有しているのだから、何だかんだで凄い人気である。
その逆として挙げられるのが、「ベージュ」だろうか。
15~19歳の間ではわずか1.5%だった数値が、50歳以上になると44.5%もの割合を占めるようになっているのだから。「ベージュ」は、年齢とともに所有率も上昇する色だった。

ちなみに、今回のデータはブラジャーに関してだけではない。同調査では「何色のショーツを一番多くお持ちですか?」というアンケートも行われており、こちらでも気になる傾向が見られている。まず、ショーツの色で最も所有枚数が多いのは「ピンク」で34.4%。次いで「黒」が24.1%、「ベージュ」が15.3%となった。
なるほど。ブラジャーと全く同じトップ3なんだな。
年齢別に見てみると、「ピンク」の所有枚数は年齢が若いほど多い。何しろ15~19歳では40.8%だけど、45~49歳では26.5%なのだ。また15~19歳で4.1%だった「ベージュ」は、50歳以上で3割以上の割合に増加。円熟のカラーか?

も一つおまけに、「何色のガードルを一番多くお持ちですか?」という設問も興味深いだろう。

結果、ガードルの色で最も多かったのは「ベージュ」(41.8%)で、5割近くの女性が最も多く所有していると回答していた。次いで「黒」(25.2%)、「ピンク」(7.9%)と続き、ガードルに多彩なカラーは求められていないことがうかがえている。

理想のブラジャーは、着る方も見る方も人それぞれ。そして“見る方”も、上記のような傾向を把握しておくと、“着る方”との距離がもしかしたら縮まるかもしれない。完全に、私の知らない世界でした。
(寺西ジャジューカ)