暑くなってまいりましたぁ。いよいよビールが美味しい季節です。

今年のビールのテーマは「超冷却」。各社がキンキンの冷た~いビールを楽しむスタイルを提案してくれている。キリンビールの「一番絞りフローズン<生>」、アサヒビールの「スーパードライ エクストラコールド」、ハイネケンの氷点下プレミアム「Heineken Extra Cold」らがそれだ。日本各地で専門店が出ていたりコンセプトショップがオープンしたりと人気を集めている。そこで今回、この3つのビールを飲み比べてみた。今日の晩酌の参考にしばしお付き合いください。

さて、本題に行く前に、「冷た~いビール」と聞いてまず思い出す代物がある。「かち割ビール」をご存知だろうか。
柳沢きみお著「大市民」3巻に初登場し、その後何度となく紹介されたビールの飲み方だ。コップにロックアイスをギッチギチにつめこみ、ビールを注ぐ。泡が通常の生ビールよりもクリーミーになって口当たりがよく、真夏でカラカラになったノドに一気にしみ込んでいく……くぅあぁ、うまそー。
まだ学生だった頃に初めてその飲み方を知り、見よう見まねでやってみたのだが、確かにキンキンにはなるけれども、上手く作らないとただ水っぽくなるだけだった。
いつかおいしい、クリーミーな「かち割ビール」を飲みたいなぁと思っていたんだけで、やっと時代を追いつきましたよ。それが、蒼井優のCMでも同じみの「一番絞りフローズン<生>」だ。

【キリンビール「一番絞りフローズン<生>」】
通常の「一番搾り<生>」の上に、ツンと角のような泡を乗せた新感覚のビール。この一見可愛らしい白い角が、実はー5℃に凍ったフローズン状の泡。「凍結撹拌技術」というキリンビールの特許技術が生みだした冷た~い泡で、飲んでみるとシャリシャリとした食感がある。もちろん、凍っていると言っても粒子が細かいから口当たりもスムーズだ。おまけにこの泡がフタの役目を果たし、冷たさがなんと30分も持続してくれるのだ。まさにあの「かち割ビール」の完全版と言える代物じゃないだろうか(まあ、本当の「かち割ビール」を飲んだことはないんだけどね)。

まだ飲んでない~、という方。キリンビールのホームページで「一番搾りフローズン<生>が飲めるお店」がリストになっているのでお近くの店に突撃していただきたいが、やっぱりオススメなのが、期間限定でオープンしているコンセプトショップ「一番絞り FROZEN GARDEN」だ。東京、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡で展開されている。
私は大手町にある東京店に行って来たのだが、平日の夕方17時前にもかかわらず結構な人で賑わっていた。
店員さんによると18時~19時がピークの人出らしい。オープンデッキは夕方ともなると陽射しも和らぎ、丸の内のビル風がアクセントになって結構涼しく心地好い(逆にビル風が強いときはフローズンの泡が吹き飛ばないようご注意ください、とのこと)。
肝心の「一番搾り フローズン<生>」は1パイント=700円と、3/4パイント=600円の2種類。ちなみに一人2杯まで、となっているので、軽く飲みたい、という方にちょうどいいかも。

この店に来たらぜひ頼んでいただきたいのが、枝豆。ビールに枝豆なんて当たり前過ぎる!と怒られそうですが、なんとこの枝豆、「一番搾りスタウト」という黒ビールで茹でているそうで、なんだかとってもマリアージュだ。
ちなみにキリンビールホームページ上で展開されている「キリンビール大学」によると、枝豆が持つ豊富なタンパク質が胃液を守ってくるとともに、「メチオニン」という成分がアルコールの分解を助けてくれるんだとか。
さらに今なら、専用TwitterでつぶやくかFacebookで「いいね」をしておくと、この枝豆が増量出来るクーポンもGet出来てということなので、しっかり食べて上手に酔っぱらおう!

※「一番絞り FROZEN GARDEN」は8月31日まで


【アサヒビール「スーパードライ エクストラコールド」】
日本における「超冷却」ビールの先駆けが、アサヒビールの「スーパードライ エクストラコールド」。2010年から展開しているので、もう何度も飲んでいる方もいらっしゃるでしょう。
「エクストラコールド」が飲めるお店もアサヒビールのホームページから検索出来るのだが、やっぱりコンセプトショップ「スーパードライ エクストラコールドBAR」がいろいろ楽しい。何が楽しいかって、この「エクストラコールド」をサーバーから自分で注ぐ体験が出来てしまうのだ。店員さんからの丁寧なアドバイス付きで「上手なビールの注ぎ方」を教えてくれるので安心。
要点も簡潔にまとめられていたのでご紹介します。
1.タンブラーを斜め45度に傾け、泡が出ないように注ぎはじめる。
2.DRYマークと黒いロゴの間までビールを注ぐ。
3.泡づけ(レバーを前に倒すと泡だけが出る)をし、泡が少しこぼれる程度まで泡を付ける。
4.泡切りナイフで粗い泡をカットします
5.氷水に浸して取り出して完成!

自分でサーブすると「エクストラコールドマイスター」の認定証がもらえ、4店舗全てでGetすると記念品がもらえるそうです。ちなみに、最後に氷水に浸けるのは「冷やすため」ではなく、コップ周りについた泡をキレイに落とすためです。なんてったってサーバーの中でキンキンに冷えてますからね、スーパードライ。「一番搾りフローズン<生>」のー5℃の泡とは異なり、スーパードライの場合はビールそのものがー2℃前後にまで冷えているのです。

「スーパードライ エクストラコールドBAR」は東京・名古屋・大阪・福岡の4店舗。「エクストラコールド」の他に「ドライブラック エクストラコールド」もあり、どちらも550円。平日の16時から18時までは「1DRINK TIME」として1人2杯までの制限がつくものの、それ以外の時間はいくら飲んでも大丈夫。早めの時間帯に行かないと少し並ぶことになるかもしれまなので、仕事が終わったら急いで駆けつけよう!

※「スーパードライ エクストラコールドBAR」は9月30日(福岡店のみ9月17日)まで。



【ハイネケン「Heineken Extra Cold」】
さぁ、もう一店行ってみましょう!
ハイネケンが提供する「Heineken Extra Cold」もまた氷点下に冷やして楽しむビール。そもそもヨーロッパでは1990年代からこの「キンキン」に冷やして飲むビールが親しまれていたらしく、ギネスビールの「Guinness Extra Cold」とこの「Heineken Extra Cold」が、超冷却ビールの先駆けと言える存在なのだ。

ハイネケン「Heineken Extra Cold」のコンセプトショップは残念ながらないのだが、こちらもホームページで専用冷却サーバーを置いている店舗検索が出来るので、お近くの店を探していただきたい。
また、ハイネケンの場合はサーバーからだけでなく、ボトルタイプでもこの氷点下に冷やした味を楽しめるのがありがたい。私はこのボトルタイプでグビグビっとやって来たのだが、もうこれ、いくらでも飲めてしまって大変なことになる。ノドごしがよく、冷却されることで苦みも押さえられるからとにかく飲みやすいのだ。かといって水っぽいわけではなく、しっかりとしたコクも共存している。


あぁ、今日もビール飲みすぎたなぁ、カロリー摂りすぎたかも……と自己嫌悪に陥ってしまいそうになったら、『やせたい人は今夜もビールを飲みなさい』のレビューを読んで、自分を慰めてみましょう。って、中ジョッキ2杯くらいまで!って書いてる。ありゃぁ、飲み過ぎたなぁ。
(オグマナオト)
編集部おすすめ