横浜名物のひとつ、崎陽軒のシウマイ。もともと電車の中で食べる駅弁として作られたもので、すぐに食べられ、冷めてもおいしいのが特長。
ただ、消費期限は製造から17時間。11時間以内に冷蔵保存した場合は40時間になるが、それでも短い。

お土産用の真空パックもあり、こちらは5カ月と日持ちがするが、高温高圧で殺菌するため、レシピはまったく同じながら、多少味がちがうのも事実。あの味をもっと気楽に食べられたら! と思っていたファンは多いだろう。

そんな声にこたえて、崎陽軒では10月1日に「おいしさ長もちシリーズ」を発売。電子レンジで加熱するだけOKのカンタン冷蔵シウマイで、賞味期限も製造日を含め11日と長い。

冷蔵のシウマイ自体はいまどき珍しいものではないが、常温販売にこだわってきて同社にとって、要冷蔵のシウマイを本格的に販売するというのは、ちょっとした革命ともいえる。
「もともと駅弁から始めているので、すぐに食べられる、冷めてもおいしい、常温販売にこだわってきましたが、10年ほど前より現場の販売員から売りづらくなったという声が出てきました」
というのは崎陽軒の野並直文社長。

シウマイを食べるシーンも「電車のなか」だけでなく、「お土産」や「自宅の食卓」など多様化。“もう少し日もちすればもっと便利なのに”、“お土産に持って行けるのに”といった声も増えてきたことが、同商品の開発のきっかけになったそう。

しかもこれ、単純に電子レンジでチンするだけじゃない。電子レンジで温めると、ポンッと音を立てて袋が破裂するのだ。
実はそれが、できあがりの合図でもある。パッケージに書いてある温め時間は目安にすぎず、あくまで袋がはじけたら完成。もちろん、はじけるのは袋だけで、中のシウマイは無事なのでご安心を。

肝心の味だが、まさにあのシウマイそのもの。レシピが同じだから当然といえば当然かもしれないが、まるで蒸したてのようなジューシーさ。電子レンジでチンしたものとは、いわれなければ気がつかない人がほとんどだろう。

商品は「おいしさ長もち 昔ながらのシウマイ」(6個入×4袋 900円税込)など全4種。神奈川・東京を中心とした約140店舗、および通信販売にて販売中。

これさえあれば自宅で簡単にシウマイ弁当も作れるし、急な来客対応アイテムとしても便利。袋がはじける楽しいパフォーマンスと共に、ぜひその味を楽しんでみては。
(古屋江美子)
編集部おすすめ