先日は米アップル社のiPhone5が発売されたばかりだが、スマホライフに役立つ「Wippad(ワイパッド)」なるものをご存じだろうか。

今年5月に発売されたワイパッドは、スマートフォンやタブレット端末専用の拭き取りクリーナー。
ディスプレイ画面の汚れを、まるでワイパーのように一拭してくれるのが名前の由来。「wiping pad for screens」(※スクリーンのための拭き取りパッドの意)からとっており、すでに商標登録取得済みだ。

もちろん注目すべきは、洒落っ気のあるネーミングだけじゃない。実はこれ、東レ株式会社の協力によって生まれた製品で、触り心地や拭き心地が驚異的なのだ。

先日、ある展示会で商品を見つけたのだが、まずはスエードのような柔らかな触り心地にウットリ。聞けば、素材はマイクロファイバー。しかも、裏表面には微粒子サイズが異なるタイプのマイクロファイバーを使っているという。
「どちらが拭き取りやすいというものではなく、その汚れに適した面があるので必ず両面で試してください」
と担当者。オークブラウンの表面は軽く、ライドグレーの裏面はよりキメ細やかな拭き心地らしい。

実際にどんな拭き心地が試すべく、さっそくカバンからスマートフォンを取り出すと、スクリーンのあまりの汚さに思わず赤面。焦ってひと拭きしたら、すぐに見違えるほどキレイになってホッとした。
「息を吹きかけると、もっとキレイになりますよ」
というアドバイスに従ってみると、力をほとんどいれることなく、あっというまにピカピカに! 画面がキレイだとなんだかそれだけで気持ちがいい。


商品を企画販売しているのは香川県のヴィンテージ・リバイバル・プロダクションズ。革小物を得意とする同社において、マイクロファイバーを使ったこのアイテムはいわば異色。なんでも、昨年の展示会で同社の革製品に東レの担当者が興味を持ったのがきっかけで、マイクロファイバーを使った小物が作れないかという話に。ただ、当時は適当なアイテムが見つからず、保留になっていた。

「ところが昨年末、iPhoneの画面汚れが気になり、近くにあったマイクロファイバーのサンプル生地で拭いたところ、思いのほかキレイになり、何かおもしろいことができそうだとひらめきました」
というのは同社代表の塩田さん。すぐに東レに連絡し、素材について相談。何度も試作を重ねた末、今年5月に商品化に至ったのだという。

商品は現在、伊東屋各店、東急ハンズ全店、三省堂書店(10月発売予定)にて販売中。価格は1枚630円。洗って繰り返し使えることを考えると、意外にリーズナブル。カードサイズなので名刺入れ・財布・ポケットなどに入れておくのにちょうどよい。

スマートフォンのほかにも、デジタルカメラ、パソコン、メガネ、時計などにも使え、意外なところではDVDやCDの盤面の汚れ落としにも最適。
というのも、ワイパッドの片面の素材は工業用の車載用DVD・CDプレーヤーに使われているものと同じだからだ。

皮脂汚れや電話をした後のファンデーション汚れなど、意外に汚れているスマートフォン。あなたのスクリーンは大丈夫ですか?
(古屋江美子)
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