ポッキーの公式サイトによれば、現在売られているポッキーはチョコレート、チョコブラン、極細、かさね抹茶、ミディ(ぽってりショコラ)、ミディ(ぽってりイチゴ)、つぶつぶイチゴ、アーモンドクラッシュ、アーモンドクラッシュ(宇治抹茶クッキークランチ)、パンダ(クッキー&クリーム)、いちごの11種類(地域限定品など除く)。
一方で、ミカドを扱う仏菓子ブランド「LU(リュ)」の公式サイトによれば、ミカドのフレーバーはブラックチョコレート、ミルクチョコレート、ホワイトチョコレート、カシューナッツ、キャラメル、キングチョコ、キングチョコ(ヘーゼルナッツ)の7種類だ。
ポッキーには「チョコレート」のみのカテゴリーがあるが、ミカドにはそのようなものはなく「ブラックチョコレート」もしくは「ミルクチョコレート」に分類されるので、今回は日欧ラインナップの中から最も一般的なポッキーの「チョコレート」と後者の2品「ブラックチョコレート」「ミルクチョコレート」を主に比べてみた。
まず、容量は通常タイプのものでポッキーが70g、ミカドは90gだ。ポッキーの外側のパッケージは開封しやすく、中袋も切れ込みの両端を持って上下に引く、開けやすさに配慮したつくりになっている。ミカドは外側内側ともにクラシックなタイプだ。このようなこだわりは、日本で売られる商品の特徴と言えるだろう。
菓子の長さを比べると、チョコレートがコーティングされた範囲は両者ともほぼ同じ。しかしポッキーは芯のクッキーがミカドより長い。ただし、チョコレート部分の長さは変わらないので、ミカドの方がチョコレートの割合が多く見える。チョコレートの色の濃さはミカドブラック、ポッキー、ミカドミルクの順だった。
食べてみると、予想通りカカオの風味の濃さもこの順番。しかし「甘さ」という点ではミカドにフランスらしさが出た。ミカドブラックは若干だがポッキーより甘く作られていた。つまりミカドはブラックチョコレート味でも、日本の通常のポッキーより甘いのだ。もちろんミカドミルクはポッキーより明らかに甘い。
次にスタンダードなフレーバーとそうでないものを比べてみた。例えばアーモンドクラッシュの場合、長さは普通のポッキーより短い。しかしミカドキャラメル(チョコレートにキャラメルの粒を加えて芯のクッキーを包んだもの)はミカドブラックなどと同じ長さだった。
以上まとめると、ポッキーのパッケージには細かなこだわりがあるがミカドはシンプル。ミカドはポッキーより甘め。そしてミカドよりポッキーの方が少しだけ長いので、両端からお互い食べ進めるポッキーゲームをする時は、ミカドの方がより近づいた地点からスタートできる。ヨーロッパは日本より甘く大胆でした。
(加藤亨延)
■ ミカド(※フランス語)
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