日本が誇るファストフード、たこ焼き。関西地方では一家に一台たこ焼きがあるのが普通で、関西在住の筆者の自宅にも当然、たこ焼き器がある。


しかしながら、たこ焼き器は常備していても、「タコ」を常備していることは少なく、「そうだ、たこ焼き食べよう」と思い立っても、タコが無いので、いちいち買い出しに行かなければならないというのがもどかしいところである。

買物に行くのが面倒な場合、タコの代わりにこんにゃくで代用する場合などがあるのだが、こんにゃく意外にも、タコに変わるアイテムは他にもあるのではないか? タコのピンチヒッターとして、たこ焼きに使えそうな代わりの具材を、知人と実際にたこ焼きパーティーをしながら、調べてみた。

今回試したのは、「豚バラ肉」「ツナ缶詰」「たくあん」「鳥軟骨」「グミ」の5種類。以下、その結果を報告する。

1)豚バラ肉
食感:☆
ジューシーさ:☆☆
総合評価:これ、丸いお好み焼きじゃね?

普通においしい。しかしながら、「おいしいけど、これ、お好み焼きを丸くしただけだよね……」と知人。たこ焼きとしてのアイデンティティーが完全に失われており、タコの代わりの具材としてはイマイチであるという結論に達した。

2)ツナ缶詰
食感:なし
ジューシーさ:☆☆☆
総合評価:隠し味的存在としては○

なかなかおいしかったが、食感が全く無く、「たこ焼き」の食感は皆無である。ただし、ツナ缶詰の油によってジューシーさが増し、かつ、たこ焼きの表面がカリカリになるという意外な発見があり、たこ焼き新素材としてのポテンシャルの高さを垣間見る結果となった。

3)たくあん
食感:☆☆
ジューシーさ:なし
総合評価:これはこれであり

たこ焼きのコリコリ感を求めて試した一品。焼いた後でもたくあんの歯ごたえは顕在であったが、タコのコリコリ感とはやっぱり違う。ただし、これはこれでおいしく、「目立たない存在だったけど、メガネをコンタクトに変えた瞬間にモテ期に突入した高2の夏」といった感じの、漬け物の新しい一面を発見した。


4)鳥軟骨
食感:☆☆☆
ジューシーさ:☆☆
総合評価:かなりたこ焼きっぽい、焼き加減に注意

今回調査した中で最もオススメなのがこの一品。タコのプニッとした感じとは違うが、そのコリコリ感はたこ焼きにかなり近く、ジューシーさもなかなか。ただし、若干肉臭い感じがあった。鶏肉は、ちゃんと焼かないと危ないので、焼き加減に要注意である。

5)グミ
食感:なし
ジューシーさ:なし
総合評価:完全にネタ

手伝ってもらった知人が、「どうしてもこれは試してみたい」と持ってきた一品。最後まで躊躇したが、半ばやけくそで入れ、試食した知人の一言が「これはひどい」。グミは熱で完全に溶けており、変な甘さが口の中に芳醇にひろがる。溶けたグミがたこ焼きからドロッと出てくるさまはまさに地獄絵図。どうしてこうなった。

今回の調査を通して、大概のものを入れても、それなりにたこ焼きはおいしいことが分かり、たこ焼きの懐の深さを感じた。ただ、くれぐれもグミには気をつけてください。

(エクソシスト太郎)
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