アジアリゾートの中でも、まだ日本人にはなじみが薄いベトナムのビーチ。ベトナムと言うと、バイク天国のにぎやかな街並みを思い浮かべる人が多いかもしれないが、実は美しいビーチも多い。数あるベトナムのビーチリゾートの中で最もポピュラーなのが、ベトナム南部にある“ニャチャン”。地名のカワイイ響きにも惹かれるが、一体どんなところなのか? 実際に行ってきた。

ニャチャンに着いて、まず驚いたのが、海の青さ。
「ベトナム人のハネムーンは、ニャチャンとダラットが2大定番です。ダラットはベトナム中部にある高原地ですが、ニャチャンとセットで行く人もいます」
ニャチャンは、もともと19世紀のフランス領インドシナ時代にリゾート地として開発が始まり、いまでは大小あわせて500軒以上のホテルが建ち並ぶ一大リゾート地へと進化した。とはいえ、そこはベトナム。へんに気取ったムードはなく、ゆるりとした雰囲気が心地いい。ちょうど1~8月は乾期にあたり、観光のベストシーズンということもあって、実に快適な滞在だった。
■新鮮な魚介類がうまい
乾期は新鮮なシーフードが多く獲れる時期。レストランでは、イカやエビ、魚を使った料理がズラリと並ぶ。ニャチャンの名物料理「ネム」もぜひお試しを。豚肉のすり身を焼いたもので、ライスペーパーなどに野菜と一緒にくるんで食べる。


■ビールが水感覚で飲める!
これはニャチャンに限った話ではないが、とにかくベトナムはビールが安い。

■名物、泥スパでお肌ツルツル
町はずれの“タップ・バー・ホットスプリング・センター”に行けば、ニャチャン名物の泥スパが楽しめる。粒子が細かく、ぬるりとした泥にしばらくつかり、乾かしてから洗い流せばお肌がつるつるに! 水着着用なので、カップルやファミリーの利用もOK。温泉プールもあり、半日~1日は遊べる。


■意外に見どころも多い
ニャチャンは40万人近くが暮らすそれなりに大きな街。


そういえば今回、ニャチャンでは一度も日本人観光客に出会わなかった。多かったのはベトナム人、そしてロシア人。どうやらロシア人たちにとっては、避暑の逆、つまり避寒地という位置づけらしいのだ。

首都ハノイやホーチミンほどではないが、ニャチャンもそこそこのバイク天国。街並みにはベトナムを実感できるはずだ。約7キロにわたる白砂のビーチには、地元民の姿も多く、日曜の夕暮れ時には、おしゃべりやタコあげをする人たちがたくさん集っていた。
ニャチャンはホーチミンから北へ約400kmの場所にあり、アクセスはベトナム航空のフライトでホーチミンから約1時間、ハノイからであれば約1時間45分。ハノイ・ホーチミンともに日本から同日で乗り継ぎが可能だ。

取材協力:ベトナム航空
(古屋江美子)