コミティアとコミケって違うの?
よく「コミケ」という言葉は耳にしますよね。こちらは年に2回開催される、パロディや二次創作をメインにした同人誌即売会「コミックマーケット」の略称です。
では規模はどのくらい違うのでしょうか。コミケ(※2014年のコミックマーケット86)のサークル参加数が約35,000であるのに対して、コミティアの参加数は約3,000。今回の「コミティア112」では約3,500のサークルが参加したようです。
ジャンルの分類は、少女漫画、少年漫画、青年漫画、旅行記、歴史、ギャグ、JUNE、文芸、同人音楽・グッズ・雑貨……etc とかなり多岐に渡りますが、オリジナル創作物を出品するというのはかなりの根気や労力、情熱が必要です。
コミティア初参戦!
そんなこんなで、これまでコミケには一般来場者として足を運んできた筆者ですが、このたびはじめてコミティアに参加してまいりました。それも、いきなり「売り子」としての参加! コミティア初参戦の上に、売り子も初体験ということで、当初は「俺みたいなアラサー男子が売り子で売れるのか?」という不安を抱えておりましたが、とても楽しくイベントを満喫することができました。
売り子って何するの?
そもそも、同人誌即売会には通常の来場者である「一般参加者」と、商品を出品をする「サークル参加者」という2つのアクターがいます。作家さん自身が本やグッズをブースで販売する場合もありますが、「売り子」さんを雇ってブースで販売を担当してもうケースも多いんです。
売り子として参加した今回は、サークル参加者の入場時間に現地入り。コミケでおなじみの国際展示場駅です。
9時から10時のあいだにサークル入場口から会場へ。両隣のサークル参加者さんへのあいさつを済ませたら、さっそくブースの設営を行います。
事前に出品する漫画やグッズは会場に郵送されているので、まずは自分のサークルのダンボールを取りに行きます。ボードを立てたり、装飾をつけたりと設営を進めながら、同時進行で「見本誌」と呼ばれる本をコミティアの運営の方に手渡しましょう。
作品に「見本誌シール」を貼り付け運営の方に手渡すと、各サークルの本がまとめ読みできる見本誌コーナーに置いてもらえるんですね。
そして一般入場がスタートし、開場時間になると、アナウンスが入ります。このアナウンスが流れると、会場のサークル参加者全員が一斉に盛大な拍手を……! 「おぁ、祭りが始まるぜ!」という高揚感マックス。いよいよイベントのスタートです。
オリジナル作品がたくさん、雑貨もあるぞ!
さて一般参加者が入場し始めると、お隣のブースの作家さんのファンが集まってきました。みんな超笑顔で、うれしそう。「先生、差し入れです! ぜひ食べてください!」とお土産攻撃。そして直筆イラスト色紙をめぐって、ブースの前でジャンケン大会が開かれるほど。
午後になり、一緒に売り子をした友人と交互に休憩を取り合って会場を散策してみることに。さすがビックサイトだけあって広大な敷地ですが、コミケで慣れていれば問題なし。オリジナルの漫画や、キーホルダー、ステッカー、Tシャツ、CDなど本当にさまざまなものが売っています。
コミケの男性向け同人誌のような絵柄のものもあれば、ヴィレッジヴァンガードで販売しているようなサブカル系おしゃれグッズもあり。また丁寧な線の少女漫画があれば、有名大学のサークルが作っている研究論文集も見つけました。
本当にありとあらゆるジャンルの創作物が、所狭しと並んでいるんです。
搬出まで全部セルフでやりきろう
15時半ごろになると半数ほどのブースが撤収作業をはじめ、16時には、ほとんどのブースが片付けを済ませていました。イベント終了のアナウンスが入ると開場時同様、会場全体から大きな拍手が……! 「やりきったー!」「お疲れさまでした~」というあいさつが飛び交います。開演時の拍手よりもグッときてしまいました。
そして搬出のためにクロネコヤマトさんのブースへ。サークル参加者が殺到し行列を作っていました。声をかけあったり、あいさつしあったり、とても社交的でアットホームな空間でした。
1時間ほど炎天下に並び、やっとこさ重いダンボールを郵送し終わったのが17時ごろ。無事撤収作業を終えビックサイトを後にしました。設営から撤収作業まで、すべて自分たちで行うという経験は、まるで高校時代の文化祭のよう。
次回の「コミティア113」は夏! 8月30日(日)の11:00~16:00に、有明・東京ビッグサイト東2・3ホールで開催されます。
まずは一般参加者として、ぜひ一度コミティアに参加してみてはいかがでしょうか? そこでしか出会えないオリジナル作品の魅力に気づくはずですよ!
(ケノービ)