"8代目うたのおにいさん"で知られる速水けんたろうさんが、先月行われた舞台挨拶で約4年ぶりに報道陣の前に登場した。速水けんたろうさんと聞いて思い出すのは、爆発的にヒットし社会現象となった「だんご3兄弟」だろう。


「だんご、だんご、だんご、だんご〜♪ だんご3兄弟♪」

うわぁ……懐かしい響き! 「だんご3兄弟」のシングルCDは、1999年3月3日にリリースされた。黄色いCDジャケットに、ゆるい表情のだんごがドーンと鎮座するジャケットデザインも子どもたちの心をグッと掴み、3ミリオンを達成。いくら「3兄弟」だからって、「3」に縁がありすぎでしょ! 
当時小学生だった筆者も母親と一緒に近所のCD屋さんに駆け込み、まだ細長いパッケージだった「だんご3兄弟」のCDをゲットしたっけなぁ……。

【1999年のオリコン年間1位に】


「だんご3兄弟」はCDが発売される2カ月前、1999年の1月にNHK教育テレビ「おかあさんといっしょ」のオリジナル曲、「今月の歌」として発表されたことがきっかけで人気に火がついた。
オリコンチャートでは1999年度の年間1位を獲得したほか、第41回日本レコード大賞特別賞を受賞している。発売3日で出荷枚数250万枚を突破したというからスゴイ。

歌っていたのは、当時うたのおにいさん・おねえさんだった速水けんたろうさんと重盛あゆみさんの2人。「けんたろうおにぃさ~ん、あゆみおねぇさ~ん!」という響きがめちゃくちゃ懐かしいゾ!
ところで、同年のヒットソングといえば宇多田ヒカルの『Automatic』! ヒッキーが低い天井の部屋で前かがみになって歌うMVは、今でも記憶に残っているなぁ。その同じ年にヒットしたのが、この「だんご3兄弟」だったのだ。

【「だんご3兄弟」は、それぞれのだんごに名前がある】


そんな「だんご3兄弟」、串に刺さった3つのだんごにはそれぞれ名前がある。串の上から順番に、長男の「串団子 一郎」、次男の「串団子 次郎」、そして三男の「串団子 三郎」。醤油だんごのかれらは、こしあんの餡だんごになることを理想としているらしい。う〜む、なんとも不思議な世界観。

【作った人もすごかった「だんご3兄弟」】


この楽曲の歌詞を手がけたのは、佐藤雅彦さんというCMプランナーとしてヒット作を生み出しまくっているスゴイ人物。
たとえば「ポリンキー」、「スコーン」、「バザールでござーる」など、馴染み深いCMソングの数々は、この佐藤さんの手によるものだ。

また大人から子どもまで幅広い層に支持されたNHKの「ピラゴラスイッチ」も、実は佐藤さんの作品! 「だんご3兄弟」と同様に、字面を見ただけで曲が脳内再生されるのは、さすがの一言。

よし、今晩は久しぶりに「だんご3兄弟」を聴いて、タンゴのリズムにノリながら90年代に想いを馳せてみよう! みなさんも宇多田ヒカルと「だんご3兄弟」を交互に流して、タイムスリップしちゃいましょうよ!
(ヤマグチユキコ)
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