国民的バンドのMr.Children。その楽曲のほとんどを手掛け、ボーカルを担当する桜井和寿さんはとてもプロ意識が高い人物です。
これはライブに対する考え方にも反映されており、自身がライブを楽しむという感覚があまりないと語っています。その理由はお客さんに対して、プロとして最高のパフォーマンスを見せなければいけないという使命があるから。己の感情では左右されないという強い責任感を持っています。
強い責任感ゆえに桜井さんが小脳梗塞で倒れた後に行われた復帰ライブでも、涙を見せるなどのシーンは一切なく、良い意味で淡々とライブを進行していました。

【桜井和寿が唯一泣いたライブ】


しかし、復帰ライブでも感情を出さなかった桜井さんが唯一、泣いてしまって歌えなくなった場面があるんです! それは2005年に行われたap bank fes(桜井さんらが主催のライブフェス)での「HERO」演奏時。Mr.Childrenとしてではなく、桜井さんがプロデューサー小林武史氏などと組んだバンドbank bandとして披露した際に涙を見せました。
Mr.Children・桜井和寿が泣いた 伝説のつま恋ライブ
ap bank fes’05

なぜこのライブで感極まったのでしょうか。その理由がフェス後に発売された音楽雑誌「WHAT'S IN?」に詳しく書かれています。そこで桜井さんはこのように語っています。

「『HERO』の"小さい頃に身振り手振りを真似てみせた"を歌っている時、自分が中学時代に浜田省吾の真似をしていたのを思い出した。それに加えてミスチル好きを公言しているスキマスイッチも出演してくれていて、それらがフェス、音楽を通じて『ひとつに繋がった』と思った。そしてその後の"そうこうして繰り返していくことが"という歌詞で思いが溢れた。」

実はこの2005年のap bank fesでは、浜田省吾とスキマスイッチが出演していました。

桜井さんのかなりの浜田省吾好きで、よくインタビューでも影響を受けたアーティストとして名前を挙げますし、スキマスイッチもかなりのミスチル好きとして知られています。桜井さんがホスト役を務めるライブフェスに彼らが参加し、共演できたことで思いが溢れたのです。
この桜井さんが感極まって歌えなくなったシーンは、現在も発売されている「ap bank fes'05」で見ることができるので、気になった方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
(さのゆう90)
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