「ゆるキャラ」とは、「ゆるいマスコットキャラクター」の略。2004年に商標登録されたこの言葉は、漫画家でエッセイストのみうらじゅんさんが命名したことで知られています。


そんなキーワードが広まる前、元祖ゆるキャラとも言えそうなキャラクターたちが人気を博していたことを覚えていますか? それが「サンエックス」のキャラクターたち。サンエックス株式会社は、文具や雑貨などの製造販売や、キャラの版権販売管理を行っている社会で、1990年代中盤まで、自社で開発したキャラグッズを販売していました。「癒し系キャラクター」という言葉を覚えている人もいるかもしれまえんが、このキャラブームを牽引したのもサンエックスの人気キャラだったんです。

というわけで、サンエックスのなつかしキャラをいくつか振り返ってみましょう!

たれぱんだ


たれている独特のポーズとモチモチっとしたフォルムでおなじみ「たれぱんだ」。1998年ごろから文房具をはじめとする多くのグッズが発売され、人気に火がつきました。

人気のピークは1999年で、一種の社会現象になったほど。池袋サンシャインに「たれぱんだや」というグッズ専門店ができて、当時まだ小学生だった筆者も足繁く通っていた記憶があります。

アフロ犬


次に思い出して欲しいのが、「アフロ犬」。アフロヘアーの犬のキャラクターでリーゼントヘアや、カラフルな模様が入ったアフロなど、さまざまな種類がありました。公式プロフィールによれば、性格は「純粋無垢」。性別は不明で、「常にごきげん」。特徴は、「アフロと似た形の物に寄っていく」ことだそうです。

アフロ犬のシールを集めたり、キデイランドに行って文房具を買ったりしていました。なつかし〜。


こげぱん


たれぱんだやアフロ犬と一緒に思い出すのが、「こげぱん」です!

1999年にサンエックスから発売されたメモパッドが初出。焦げてしまったパンという設定や、常に後ろ向きなセリフ使いがなんとも言えず魅力的でした。実は、「十勝平野原産の最高級あずきを原料にしたあんこを中身にしたエリートあんパン」なんだとか。設定も細かったんですね〜。

リラックマ


そして2003年に登場し、現在でも広く親しまれているキャラクターである「リラックマ」も、サンエックスのキャラクターです。

ちなみにリラックマには、「カオルさん宅にある日突然やってきて居候させてもらっている着ぐるみのクマ。背中にはファスナーがあり、水玉模様の布地がのぞくことがある」という設定があるんだとか。リラックマって、居候だったのか!

またリラックマといつも一緒にいるペットの黄色い鳥。その名も「キイロイトリ」。リラックマとともに、現在ではLINEスタンプにも登場するなど大人気のキャラクターですよね。長く愛される理由は、こんな風にリラックマの仲間たちも魅力的でカワイイからかもしれません。

番外編:うみにん


そして小学生時代筆者が一番好きだったキャラクター。それが「うみにん」です!

こちらはサンエックスのキャラではないのですが、当時、「こげぱん」や「たれぱんだ」ブームとともに人気を博したキャラクターです。同じ頃にキャラグッズがたくさん登場したので、ずっとサンエックスのキャラクターだと思っておりました……。


もともと、「メサイヤ」(日本コンピューターシステム)のゲームである『改造町人シュビビンマン3』に登場した隠れキャラだったんだとか。
そういえば、うみにんグッズ、かなりたくさん集めた記憶があります。癒し系な表情がたまらなかった! 教科書にうみにんの落書きを大量に描き込んでいたことを思い出しました。

というわけで、ゆるきゃらブームの前にはサンエックスが牽引した「癒し系キャラクター」ブームがあったんですね。なつかしすぎます。
(ヤマグチユキコ)
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