金田一耕助コスプレの集団が練り歩くイベントが超濃厚
金田一、歩く。

金田一耕助といえばミステリー小説家、横溝正史が生み出した有名過ぎる名探偵。多くのドラマや映画にもなり、未だに人気のシリーズだ。

11月21日、そんな金田一に出会えるイベントがあるという。その名も「コスプレイベント 1000人の金田一耕助」。何の事やらと思われるだろうが、これがまた濃厚かつ興味深いイベントなのである。

金田一耕助コスプレで小説舞台を散策


イベントの趣旨はそのものずばり、「金田一のコスプレをして倉敷市真備町を練り歩く」こと。
岡山県倉敷市真備町(旧岡田村)は戦時中、横溝正史が疎開した土地。ここで彼は「本陣殺人事件」を生み出した。
地元の人から聞いた噂話や伝説などが物語のインスピレーションのもとになった、ともいわれている。そんな小説の舞台を金田一のコスプレで散策しよう、というのがこのイベントの趣旨だ。
なので、イベントが開催されるのは岡山県倉敷市。開催しているのは倉敷市観光会。実は平成21年から開催していて、今年で7回目となる。

コスプレ参加者で一番多いのはもちろん主人公である金田一耕助だが、その他には『犬神家の一族』のスケキヨや『八つ墓村』の田治見要蔵、さらには『獄門島』のトリックに使用される「釣鐘」のコスプレなども登場するので、もはや人間である必要すら無い。
ずらりとならんだ金田一耕助と主要メンバーたちは圧巻だ。

金田一耕助コスプレの集団が練り歩くイベントが超濃厚
金田一勢揃い!


金田一耕助コスプレの集団が練り歩くイベントが超濃厚
金田一以外もいろいろいます。


イベント自体は約4時間のコース。およそ7キロ、ゆかりの地を歩くだけでなく道中には地元の人による小説の再現寸劇、さらに「犯行再現体験会」などのミニイベントも用意。もちろん内容は当日まで秘密だが、ファンには嬉しいイベントが盛りだくさんだとか。

もっと金田一に詳しくなりたい人は11月22日に開催される「巡・金田一耕助の小径 学会」も参加してみたい。これは今年で三度目になる学会で、今年は9名の「金田一耕助&横溝作品」論文発表を聞くことができるそうだ。


さらに、11月21日から来年1月24日までは「金田一スタンプラリー」と「横溝正史旧蔵資料展示」も開催。スタンプラリーでは設置場所4ヶ所のうち2ヶ所を回ると特製の金田一マスキングテープをプレゼント。資料館では東京の二松学舎大学より資料を借受け、獄門島、八墓村などの資料を展示予定とか。
全部巡れば金田一の世界にどっぷり浸かれること請け合いだ。

金田一耕助コスプレの集団が練り歩くイベントが超濃厚
もちろん金田一以外も歩いてます。


コスプレイベントは申し込みが11月13日まで。参加者も右肩上がりで昨年は93名の参加者を記録。
今年は100名を超えるのでは、と期待が高まる。タイトルである1000人も、続けて行くうちに夢ではなくなるはず。

このイベントの前にプレイベントとして「金田一丸で行く獄門島ツアー」も開催され好評を博していたというから、金田一人気は想像以上に広く、深い。
読書の秋を堪能するついでに、運動の秋も体感できるこんなイベントで金田一の世界に触れてみては。
(のなかなおみ)

※ウォーキングコースはいつでも散策可能。町ではマップ付きのミステリーガイドブックも販売しているそうです。