もうすぐプロ野球が開幕を迎える。そのプロ野球といえば昨年、多くの一流選手が引退したことで話題になった。
そんな昨年の引退選手の中には、二度のノーヒットノーラン、一度の完全試合を逃した投手として知られる西口文也もいた。いったい西口とはどんな投手だったのだろう。

ドラフト3位 西武に入団した西口文也


西口は1994年にドラフト3位で西武に指名され入団。縦横に様々に曲がるスライダーとチェンジアップ、切れのある速球を武器として西武のエースとして長い間君臨する活躍を見せていた。
あの怪物と言われた松坂大輔と同じ時期に活躍しており、西武ファンの間では「松坂と西口、どちらがエースか?」と議論になったこともしばしば。

二度のノーヒットノーラン未遂


西口といえば語り草になっているのは二度もノーヒットノーランを逃したこと。最初に逃したのは2002年の8月対千葉ロッテ戦。9回裏ツーアウトまで四球一つに抑えるも、最後の打者である小坂誠にヒットを打たれてしまう。
そして二度目は2005年5月13日の巨人戦。ここでも9回ツーアウトまで死球一つに抑えるも、清水隆行にヒホームランを浴びてノーヒットノーランの夢は潰えた。

完全試合も逃した西口文也


同じ年の8月27日の東北楽天戦。この日の西口は9回まで完全に抑えていた。しかし相手の楽天・一場靖弘も西武打線を9回まで完封。0-0のまま延長戦に突入してしまう。

そして10回、西口は先頭打者の沖原佳典にヒットを打たれて完全試合を逃してしまうのだ。結局、試合は西武が勝ったものの、またしても大記録を達成できなかった。

そんな西口自身が思い出に残る試合として、引退会見ではノーヒットノーラン未遂を挙げていた。しかし後日のインタビューでは、1996年のオリックス戦で延長11回ツーアウトからニールにサヨナラホームランを打たれて敗れた試合と答えている。「177球も投げていたので悔しかった」のだとか。
西口は現在、西武の編成部に入り、日本の独立リーグや台湾、オーストラリア、中国などに渡り指導法や練習法を学ぶという。近い将来に指導者としてグランドに戻ってくるのが待ち遠しい。
(篁五郎)

※イメージ画像はamazonよりOLP11 008L13西口文也PR
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