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「マイクケーブル8の字巻コンテスト」が地味すぎて最高だった!

「マイクケーブル8の字巻コンテスト」が地味すぎて最高だった!


7月7日、幕張メッセにて「2016選抜マイクケーブル8の字巻コンテスト」が行われました。
「マイクケーブル8の字巻コンテスト」が地味すぎて最高だった!
「8の字巻き」のロゴ。味わい深い。


会場は、音楽やスポーツなどイベント企画・運営に関する展示会「第3回ライブ&イベント産業展」の一角。派手な演出が行われているブースがひしめく中で、ひときわ地味な光景が繰り広げられました。

MCは、イベントの主催者である日本音響家協会の奥山さんと、ホリプロコムのピン芸人・メロディーきみえさん。この日はもちろん、ワイヤレスマイクではなくケーブルのついたマイクを使用していました。
「マイクケーブル8の字巻コンテスト」が地味すぎて最高だった!


採点は速さ・確実さ・美しさ・作業姿が対象。3名の審査員が50点満点で採点し、合計150点満点から「巻くのにかかった秒数」を引いた数字が得点となります。優勝賞金はなんと10万円!
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審査員の3名



ケーブルが絡まないようにする技「8の字巻き」とは?



そもそも8の字巻きってなに? と思う方がほとんどでしょう。ケーブルを一方だけの方向に巻くと、巻きグセがついて絡まりやすくなります。そこで8の字巻きが活躍します。輪っかをつくる際、手を裏返して内巻きと外巻きを交互に繰り返しているのです。こうすると、伸ばしたときにケーブルが絡まないそう。まさに匠の技! 
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予選出場者には女性も。職種はカメラアシスタント、音声スタッフ、照明スタッフ、サウンドエンジニア、学生、リハーサルスタジオスタッフ、ブライダルの音響、ホテルの宴会場スタッフ、などなど。そういえば、結婚式やホテルの宴会でも音響さんは必要ですよね。なかには楽器の総合商社として有名な「神田商会」の方もいらっしゃいました。
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予選は20mのケーブルを2本巻き、得点の高い上位2名が決勝へ進むことができます。飛び入り参加者も含め、合計24名で予選が行われました。ただひたすらケーブルを巻くという、地味な光景ながらも、熱い戦いが繰り広げられます。
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その場でケーブルをたぐり寄せる人、動きながら巻く人、など巻き方にも個性が。参加者からは、「普段こんなに(観客から)見られて巻くことはないので、緊張しました」、「動かず巻くとテンション(張力)がかかるから難しい」、「最近仕事では巻いてないので、焦りました」といった感想があがりました。
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巻き終わったケーブルは美しい円を描き、キレイにまとめられています。この円のそろい具合も審査対象です。
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参加者のみなさんには、参加賞として静岡銘菓の焼菓子「8の字」が配られました。この大会にピッタリの賞品ですね。
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予選通過の2名には決勝へのゼッケンが手渡されました。



音響スタッフには必須の技術「8の字巻き」


決勝までのあいだ、同じTシャツを着ていたグループに声をかけてみました。日本工学院専門学校の方々です。レコーディングクリエイター科主任、我妻拓さんに話を聞きました。
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日本工学院専門学校のみなさん。中央が我妻さん


「学校で最初に教えるのがケーブル巻き。なにか目標があったほうがいいかな、と思い、学校内で予選会をおこないました」

やっぱり音響関係の学校では最初に8の字巻きを習うんですね。

採点表を見てみると、50点満点なのに30点前後とやけに辛い採点です。審査員の方に聞いてみました。
「楽器屋さんで売っている、機械で巻いたような状態が50点。人が巻くとそこまで綺麗にはならないので、30点を基準としプラスマイナスで評価しています」とのことでした。
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左3列が各審査員の採点で、合計から秒数を引いたものが得点(右端)



この道20年のベテランと学生の対決も


決勝大会は予選を勝ち抜いた2名と、全国から選抜された4名、合計6名で争われました。決勝は2名ずつ同時に3本巻き、さらに上位2名が最終決戦に進みます。
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決勝に進んだ6名


さすが決勝、3本を1分弱で巻く人も。速い!
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音響歴20年以上のベテランと、名古屋から来た学生さんの対決もありました。
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最終決戦に残ったのはなんと、この日の予選を勝ち抜いた2名。
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そして最終決戦へ。タイムは58秒。ほぼ同時に巻き終わり、会場からも拍手が起こりました。
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優勝者は齊藤雅和さん。匠の盾と賞金10万円が贈られました。
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準優勝は村上雅英さん。副賞としてソニーのプロ仕様ヘッドフォン(MDR900ST)が贈呈されました。副賞についてはまったく知らなかったようで、「え、マジで? やった!」と素直に喜んでいらっしゃいました。

優勝した齊藤さんに話を聞きました。本職はライブやコンサートのサウンドエンジニア。
「巻きの綺麗さはふだんから気をつけているので、決勝はタイムを縮めることを意識しました。賞金10万円は、普段食べられないもの食べにいこうかな」とのことでした。
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優勝者の齊藤雅和さん自分で巻いたケーブルを手にガッツポーズ。Tシャツの「響」がシブい。



裏方がハレの舞台へ


最後に、主催者の日本音響家協会会長・八板賢二郎さんにお話をお伺いしました。昨年に続き3回目の開催でしたが、実は第1回が行われたのは2008年。

「本当は4年に1回くらいでいいかな、と思っていたのですが、スポンサーもついたので急きょ開催しました。まあ、裏方のお祭りみたいなもんです。来年は……やるかどうか分かりません」とのこと。
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日本音響家協会会長・八板賢二郎さん


普段ほとんどスポットライトの当たる機会のない裏方さん。こういう人たちがいるからこそ、コンサートやライブイベントが楽しめる。そんなことを改めて感じさせる大会でした。

八板会長、来年もぜひ開催してくださいね! (そういえば、会長さんのお名前にも8がついていますね)
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(村中貴士/イベニア)

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