数々の名だたる女性芸能人の登竜門となったオーディション「ホリプロタレントスカウトキャラバン」。初回グランプリの榊原郁恵(1976年)をはじめ、綾瀬はるか、石原さとみなど、のちのスターを多く輩出してきた。

1970年代半ば、「スター誕生!」などのオーディション番組が話題ではあった。しかし、それでは他社との競合により新人を希望通りに獲得できないことが多く、堀威夫(ホリプロ創業者、現・ファウンダー最高顧問)自らが全国を回ってスカウトするかたちを立案企画し、スタートしたのがこのオーディション。
1989年からは、年齢やテーマを毎年変えて募集するようになった。

上原さくらvs椎名林檎


そんな1994年のホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞し、デビューしたのが上原さくらだった。そしてこの年のホリプロタレントスカウトキャラバンに出場し、全国大会まで進出していたのが、歌手としてデビューする前の椎名林檎。

この回のスカウトキャラバンの副題は「放課後の決戦〜カラオケ・バトルロイヤル」であり、心なしか椎名林檎っぽさが。カラオケ音源を送ってみたことがきっかけで審査を勝ち進んでいった椎名林檎だが、ホリプロからタレントとしてデビューしていたら、今とは違った経歴を歩むことになり、数々の名曲も世に出ていなかったかもしれない。

上原さくらの今


さて、上原さくらのほうは、1994年に晴れてデビューしてから、セレブ生活、スキャンダル、2度の離婚など波瀾万丈な芸能生活を送ってきているが、現在は事務所を移籍して芸能活動を再開。それだけでなく、39歳になった現在の肩書きはなんと、「大学生」であるというから驚きだ。
2015年、20年ぶりに学業を再開し、東海大学文学部へ進学。学業を優先させつつ、芸能活動と両立している。

オフィシャルブログでは、アラフォーでの「キャンパスライフ」を楽しげに発信。
かつてのセレブ生活から一転、「しまむら」「H&M」などの安価なファッションアイテムを使った「プチプラ」コーディネートを日々披露し、話題を集めている。
キュートなイメージは健在のまま、充実した生き方を手に入れたように見えるが、これから40代になる彼女が、また元気になった姿でどんな活躍をしてくれるのか楽しみだ。
(空町餡子)

※イメージ画像はamazonより日出処
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