人気お笑い芸人ピースの綾部祐二が、来年4月から、活動拠点をニューヨークに移すと発表し話題となっている。3年がかりで英語を習得し、ハリウッドスターを目指す壮大なものだ。


綾部に同じく「ビッグになる」ことを夢見てアメリカに渡る芸能人は数多い。90年代にはどんな人間がいたのか見てゆこう。

90年代にアメリカに渡った芸能人


90年代初頭に「ポスト明石家さんま」「上岡龍太郎の弟子」として売り出されたぜんじろうは、1998年にアメリカに渡っている。90年代はじめに大阪から東京進出を果たし、一時期はレギュラー17本を得る売れっ子となったものの、まったくといっていいほど結果を残せず、失意の中での渡米であった。
彼は英語を一から勉強し、現地への映画出演をはじめ、アメリカ人コメディアンとコンビを組んで漫才を披露した。現在は、日本を拠点にアメリカを行き来する生活を送っている。

90年代にトレンディドラマの俳優として活躍した吉田栄作も1995年に渡米している。『もう誰も愛さない』(フジテレビ系)での熱演のほか、歌手として二年連続で『NHK紅白歌合戦』出場を果たすなど順風満帆であった仕事を、すべてリセットしての渡米であり、まさに“背水の陣”であった。3年後の、1998年に帰国し、『マネーの虎』(日本テレビ系)の司会などで人気を博した。

野沢直子もアメリカへ


おてんばなキャラクターで、80年代終わりから90年代はじめにかけて、テレビを騒がせたお笑い芸人の野沢直子も1991年3月に、すべての番組を降板しアメリカに渡っている。あまりの突然の"プッツン渡米"であったため、『夢で逢えたら』(フジテレビ系)で共演したダウンタウンとウッチャンナンチャンが、ニューヨークに野沢を探しに行く企画が放送されたほどだ。
先日『しくじり先生俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)に出演した彼女は、ダウンタウンやウンナン、清水ミチコといった実力派の共演者たちの才能の前に怖気づき、逃げるように渡米した経緯を告白している。

こうして見ると、アメリカに渡り文字通り「ビッグになった」日本の芸能人はいないように見える。
そのジンクスを綾部は打ち破ることはできるのか? 彼の活躍に期待したい。
(下地直輝)

※イメージ画像はamazonより吉田栄作ベスト Mr.マーフィーへの伝言
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