日本が鎖国していた江戸時代、唯一、世界との窓口だったのが長崎の出島。
先日、長崎に行く機会があったので、本当に長崎にはこの「尾曲がり猫」が多いのかを確かめてみることに……!
JR長崎駅にさっそく一匹
こちらは、JR長崎駅の待ち合い広場のようなところで眠りこけていた猫。一見まっすぐしっぽのように見えたのだが、さわってみると先端がくいっと曲がっていた。さっそく尾曲がり猫に会えた~!!と感動。
久賀島にある世界遺産候補の教会近くにも尾曲がり猫
五島列島にある、久賀島という離島でも猫探し。左の一見、民家風の建物は「旧五輪教会」で世界遺産候補にもなっている。この教会のほど近くにある民家の室外機の上で、居眠りしている猫を発見。
しっぽは一見まっすぐに見えたのだが、さわってみるとモフモフの毛の下にある尾椎の先がやはりくいっと曲がっているのがわかった。
お団子しっぽの猫も
こちらは「神ノ島」という、長崎港の玄関口にある小さな港町 。映画の舞台になりそうな町並みのなか、階段のところで黒猫を発見。 驚異的な人なつっこさで、こちらの姿を見るなり、すごい勢いで駆け寄って来た。
自慢のしっぽをなめてお手入れ中。この猫はくるんと丸まった「お団子しっぽ」だった。
観光資源になっている尾曲がり猫
なお近年、尾曲がり猫を観光資源として、お土産用のお菓子などに活用する動きが盛んなので、いくつかご紹介したい。
長崎銘菓の「クルス」にも、尾曲がり猫をモチーフにした「尾曲がり猫缶」が登場していた。長崎に走る市電をイメージした缶に、ほのぼのタッチで猫の車掌さんや乗客が描かれておりたまらない。缶の上部には長崎の観光名所が!
これは今年の初夏に「千寿庵長崎屋」がリリースした、「長崎ふうけい」というお菓子。口砂香(こうさこ)という、長崎伝統の干菓子がベースとなっている。
「長崎ふうけい」には、尾曲がり猫&長崎の食文化を語るうえで外せないくじらをモチーフにした「くじらさんとねこさん」、軍艦島と教会をモチーフにした「歴史のキセキ」、眼鏡橋と路面電車をモチーフにした「お散歩びより」の3種類があるのだが、真ん中の「くじらさんとねこさん」だけがごっそり減っており、人気のほどがうかがえた。
なお、「千寿庵長崎屋」は「オマガリにゃまがし」という創作和菓子も出しており、こちらも大人気のようす。大変デリケートな商品のため、本店に行くか、物産展など限られた場所でしか買えないのだが……。
フルーツペースト入りの生菓子で、イチジクの「丸しっぽ」、ミカンの「かぎしっぽ」、イチゴの「ごぼ天しっぽ」の3種類があり、短尾を「ごぼ天しっぽ」と表現しているのがなんともかわいい……。
と、そんなわけで、長崎で遭遇した猫の大半が尾曲がりで、まさに「生きた歴史」ともいえる存在だったことが判明。
今回、遭遇したのはさわってみたら曲がっていた!……という猫がたまたま多かったが、もっとわかりやすく曲がっている子も多いそうなので、見つけやすいのではないだろうか。皆さんも長崎を旅する機会があれば、路地裏などでぜひ尾曲がり猫を探して、旅情気分に浸ってみてほしい。
(まめこ)