10日よりオンエア中の「出会い」篇では、あまりの美味しさに恍惚の表情を浮かべたイチローが「惚れたっ。」と口にするという内容となっている。
キリンビールのCMに出演していたイチロー
しかしこのCMを見て、「あれっ?」と違和感を覚えた方もいるのではないだろうか。というもの、イチローは2009年から2013年にわたって、同業他社であるキリンビールのCMに出演していた。「イチロー=キリンビール」というイメージはまだまだ強いように思われる。
約4年半ほど放送されたイチロー×キリンビールのCMでは、多くのシリーズがあり、野球場では決して見せない、様々なイチローを見ることができた。
たとえば、「祭り」篇(09年)では大きな山車を担ぐ様子、「焼肉」篇(12年)では蒼井優に先に焼き肉を食べられて慌てる様子を見せるなど、イチローの貴重な姿が満載だった。
ちなみにイチローのモノマネでお馴染みのニッチローは、自身のこだわりを聞かれた際、イチローがCMに出ていた「キリン一番搾り」しか飲まないと語っていた。しかし、イチローが「プレモル」のCMにも出演したことで、飲むビールの種類が増えるかもしれない。
日産からトヨタへ…イチローの"移籍"
そんなイチローであるが、今回のビールCM以外にも、日産から同業界のトヨタへと、電撃的な"移籍"を果たした過去がある。
元々、イチローは90年中ごろ、日産自動車のCMに出演していた。イチローが日本でブレイクした直後ということもあり、大きな注目を集めたのだろう。一連のキャンペーンで使用された「変わらなきゃ」というフレーズは1995年流行語大賞トップテンに選ばれている。
しかしそれから20年後の2015年、東京モーターショーのトヨタブースになんとイチローがサプライズ登場! この縁がきっかけとなったのか、その後イチローはトヨタのCMに出演している。
衝撃的だった織田裕二のCM
イチローのケース以外にも、同業界への"移籍"が話題を集めたことがある。
一番有名な例を挙げるとならば、1998年までNTT DoCoMoのCMに出演していた織田裕二が、翌99年からIDO(現au)のCMに出演したことだろう。
ただ、"移籍"したという事実だけではなく、そのCMの内容も注目を浴びた。1999年から公開されたIDOのCMはこんな内容だ。
携帯で通話する織田裕二であったが、携帯のスペックのせいか繋がりにくく、相手の声が聞き取りずらい。そんな折、「IDO」の携帯ショップに入った織田が、自分が持っている携帯を取り出しながら、「僕のとどう違うんですか?」と聞く。そして繋がりやすさなどのメリットを実感した結果、晴れてIDOへと機種変更をする……。
これは否応にもDoCoMoからIDOへの機種変を連想されたこともあって、放送されると同時にかなり話題となった。
織田裕二のCMのように、今回のイチローの「ザ・プレミアム・モルツ」のCMは大きな注目を集めることができるのだろうか。
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