登場のときから「エロいー」と評判の智可子さん。
大志も一目惚れで、これが「死ぬほどの恋だ!」と舞い上がる。

そんなふたりのハイキングデート。
大志は、サンドイッチを作る。
リンゴの皮を剥いて、ウサギさんに。
ちゃんと変色しないように塩水にちょいとつける丁寧さ。
智可子さんが「おっはー」言うて出てきたら、スポーツブラにジョグパンツ。
「マジで? 何か露出度多くない?」と大志も笑う。
「いつもこんなで行くんだけどハイキング」
スタジオも「智可子さん、そりゃダメだって」「どうしたの?」「これで外へ行くの?」「智可子さんやりすぎじゃない?」と盛り上がる。
さらにバナナを頬張る智可子さん。
少年マンガのエロラブコメのキャラクターが実在した!
あれは、マンガだけの妄想じゃなかったのである。
「ああーあーー」スタジオも悲鳴しかない。
朝。
智可子さんは、背中は紐だけの黒い水着だ。
トリンドル玲奈「そっか、男はこういうのにやられちゃうのかー」
リビングで、大志くんパソコンに向かって何かやってるところに、プールからあがってきた智可子さんが登場。
水着姿のまま、ぐいぐい大志くんの前を通る。
大志くん、急に目を押さえて、ぐぐぐってなる。眼精疲労のCMのキャラみたいになる。
くっと気を引きしめて、パソコンに向かう。
智可子さんもどってきて正面の椅子に座る。
「プール楽しかった?」って聞くが、顔は上げられない。ピュア!
「楽しかったよ」って答える智可子さん、バナナをむきむきしはじめる。
バナナをくわえる。
非実在官能少女的行動の連続である。
そのうえ、人差し指で自分の唇を押さえる仕草。そして大志を指差す。
大志の唇に何かついてたらしいのだが、なんだ、このエロ空間。
スタジオも「これは、ちょっと」「智可子さん、惑わすなぁー」と漏れ出る声。
大志、また目を抑えて、かんべんしてくれよーの表情。
そりゃ、なります。っていうか、大志えらい。ぐっと抑制する。
水着のままでうろちょろする智可子さん。
大志の顔。視線は下げてパソコンへ。
山ちゃん「見るか?」
YOUさん「見るよ、見る見る見る」
大志、下を向いて、目を閉じる。
見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ見ちゃダメだ。
欲望に勝利する大志。何の試練だか判らんが、ともかく勝利した。
ギルティ侍、勝ったでござる。
山ちゃん「やぁ、大志、この後、剣ふりますよー」
YOUさん「どっちの剣、どっちの剣?」
智可子さんが去ったあと、大志「フウゥーーッ」と呼吸を整える。
むちゃな修行を乗り越えて、ひとつレベルが上がった男、ここにあり。
智可子さんのエロ攻撃は続く。
っていうより、智可子さん、それがニュートラルなのか。
着る前よりお尻のラインがハッキリ分かる不思議なエロい服をまとっている。
山ちゃん「こんな服あるの?」
YOUさん「ないですよ」
山ちゃん「童貞殺しのフロアで売ってんのかな」
その服で、「こんどダブルデート行かない」って大志を誘う。
やあ。そりゃ大志くんも舞い上がるでしょう。
スタジオでも智可子さんのエロ連続アタックの話題で盛り上がる。
馬場園さん「なんであんなバナナをすごい食べる」
トリンドルさん「やりすぎなんじゃないかな」
山ちゃん「あんだけ狙ってこられるとね」
YOUさん「わざとじゃなかったら注意したい。性の対象になってるよ、って!」
智可子さんが友人のウェディングで一時日本に帰国。
その朝、大志くんは、プレゼントをテーブルに置いている。
智可子さん、そのプレゼントを見て「やーめーてーよー」。
袋をのぞくと靴下。
智可子さん「やばっ」って言う。
スタジオでは、どっちのヤバッなのか議論。
YOU「うーん、どうかなー」
山ちゃんは「絶対いいほうのヤバッでしょ」
徳井さんも「あれは、いいほうのヤバッちゃう」
ところが、これがTOO MUCHでヤバッのほうだったことが、後から判る。
いやー、あれだけTOO MUCHなエロ攻撃をしていた智可子さんが、TOO MUCHと感じるとは。
おそらくこのTOO MUCHなところが大志くんの弱点だ。
パーフェクトにプランしたデートをして、ぐいぐいサービスする。
好きになると一直線。
はたから見ると、プレゼントはくれるし、デートも完璧だし、カッコいいし、いいところだらけじゃないって言われるかもしれない。
だが、やられるほうは、ちょっと堪らない。
デートでは、喜ばなければいけない気持ちになる。
プレゼントでは、何か返さないといけない感じにさせられる。
大志くんが、どんどん自分たちの関係を一方的に囲っていく。
もちろん大志くんは、自分の好意でやっているのだろうけど、相手にとって、それは重荷でしかない。
TOO MUCH。
コントロールされる関係性を窮屈に思ってしまうと、そこから逃げ出したくなる。
とはいえ、自由で何でもありがいいのかっていうと、それはそれでつらい。
シェリーとエリックのデート。
シェリーが告白する。
シェリー「ちょと他の人とデートしてる」
エリックは驚いて「今も?」と聞く。
シェリーは、肯定して、「束縛(ロックダウン)されるイメージしかなくて、ひとりで行っちゃうと」
それで、何人ともつきあっている状態で、「それでオーケーなんだったら最高」と聞かれて、
エリックは「全然」と答えるが、さびしそうな表情になる。
とても、さびしそうな表情になる。
この流れで、こうい会話だと、「イヤだ」と思っていても、「イヤだ」と言いにくいだろう。
人は決定的な破局を、つい先延ばしにして、ゆっくりと少しずつ何かを削り取っていくのだ。
とかく人と人の関係はむずかしいですなー。では、また。(テキスト&イラスト:米光一成)