
細野夢月(岡本健一)の乱入によってお見合いがメチャクチャになったデパートガールの鏡子(門脇麦)。縁談をまとめた父親の久蔵(西村まさ彦)は怒り狂い、行き場のなくなった鏡子は碌さん(ユースケ・サンタマリア)と悦ちゃん(平尾菜々花)親子の家にやってきた。
鏡子さんに事情を聞き出そうとする悦ちゃんだが、碌さんはそれをたしなめる。放っておいてやるのも大人の男の優しさだ。碌さんは、漬物をポリポリ食べるデパートガールらしからぬ鏡子に好意を持つ。鏡子だって、碌さんの優しさや包容力があるからわざわざこの家まで来てしまうのだろう。門脇麦は余分なものを足さない引き算の演技。
一方、財閥令嬢のカオル(石田ニコル)は、碌さんにきっぱりと縁談を断られて初めて恋に目覚めてしまった模様。それまで無表情・無機質だったカオルが、碌さんと鏡子が連れ添って歩いている場所に遭遇して初めて自分の感情に気づく場面が相当おかしい。
「怒り、違う、悲しみ、違う……ジェラシー!(花火がドーン!)」
まるで人間の感情に目覚めたロボットのよう。「嫉妬だわ!」と告げられたときのユースケの顔が本当にユースケっぽい。「なんだこいつ」顔。