「明石家サンタ」の衝撃的な不幸話を振り返る お約束を打ち破るハプニングが見逃せない!
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『明石家サンタの史上最大のクリスマスプレゼントショー』(フジテレビ系列)。1990年より放送が開始された同番組は、今年で28年目。
素人や芸能人の「今年あった不幸話」を聞くというシンプルな構成、明石家さんまと八木亜希子アナのツーショットの絵図、タキシード姿の村上ショージが披露する寒いギャグ、トナカイコスの木田優夫(日本ハムGM補佐)、視聴者「八木さんファンです」⇒さんま「どこが?」⇒視聴者「いや別に」というベタなやり取り……。仮に数年のブランクを経て視聴したとしても、ほとんど変わらないその光景には、実家のような安心感があるものです。

さて、この『明石家サンタ』では、28年という長きに渡る歴史の中で、時に安心感・マンネリズムとは無縁の衝撃的かつ笑劇的なシーンも数多く放送されてきました。今回は、そんな同番組において特に印象的だった場面を取り上げて紹介していきます。


1994年 「彼女が今、日テレで野球拳してて、裸踊りしてます」


かつて『明石家サンタ』はクリスマスのみならず、春・夏の特番として放送されたこともありました。1994年には、大晦日のスペシャル番組にもなっており、この時、同時間帯の日テレでやっていたのが、5時間ぶっ通しで野球拳のみを執り行った伝説の特番『ダウンタウンの裏番組をブッ飛ばせ!!』です。そこである若い男性から飛び出したのが上記の一言。プレゼント欲しさのネタだったとしても秀逸です。


1996年 さんまが間違い電話したおばさんが自動車GET


「夜分すいません。マサキくんはいらっしゃいますでしょうか?」とかけたさんまに対して、電話口のおばさん(50代)は「いやマサキって子、いないですよ、ウチに」と返答。明らかな間違い電話です。ふつう、ここで切るはずですが、その話が不幸であろうがなかろうが、電話口の相手がまったくの赤の他人であろうが、「笑いの道具になりそうならよし」というのが、この番組もといさんまのフィロソフィー。
八木アナの「何されてたんですか?」という問いに対する「今ね、ジグソーパズルしてたの」というおばさんの素っ頓狂な切り返しにより、ひと笑い起きたため、「合格~!」となります。しかも、目玉商品である三菱自動車のミラージュ・アスティが当たるという奇跡まで起こしていました。
さんまから真夜中に突然電話があって、二言三言話しただけで自動車がもらえるなんて、宝くじ以上に低確率の幸運ではないでしょうか。


1997年 中居正広・岡村隆史・南原清隆が一緒に電話出演


なぜこの3人なのかといえば、ニッポン放送の毎年恒例のチャリティー特番『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン』に一緒に出演した際、中居が面白がって電話をかけたから。この年、中居はノーパンしゃぶしゃぶ嬢との朝帰りをフライデーされていたこともあり、「中居正広です」と名乗っただけで一発合格でした。


2001年 光浦靖子「ホルモンバランスが崩れてヒゲが生えてきた」


不幸話も、芸人にとっては商売道具。とすれば、この時の光浦は、見事に「仕事」をまっとうしていました。ホルモンバランスが崩れてヒゲが生えてきた……。このパワーワードに加えて、「クリスマスの夜に一人バーで飲んでいる」という状況も秀逸で、文句なしの合格。


2007年 「父の遺品整理で女性の陰毛とそれぞれに名前が入ったコレクションが発見された」


『明石家サンタ』において恋愛ネタと同様に多いのが、こうした家族ネタ。過去には「親父が痴漢で捕まった」「兄がゲイだとわかった」「両親が毎日のように喧嘩をしてて、その理由が『僕を引き取りたくないから』だった」など、枚挙に暇がありません。なかでも強烈だったのがこれ。その破壊力から、即効さんまに鐘を鳴らされていました。


2010年 東国原英夫の弟子・早川伸吾の携帯電話の番号が晒される


早川伸吾……。おそらく、彼の名を知っているのは、毎年欠かさず見ているレベルの熱心な『明石家サンタ』視聴者か、東国原の熱心な支持者だけでしょう。この男は過去に6回『明石家サンタ』に出演し、5回合格を獲得するという剛の者。そのほとんどが、政務秘書も務めていた東国原の不祥事ネタです。

ちなみに、2010年にハガキのウラに記載してあった携帯番号をさんまに誤って晒されるも、不幸話自体はウケずに不合格。しかし翌2011年に、「イタズラ電話が鬼のようにかかってきました」で合格するというリベンジを果たしています。


2015年 「夫が行方不明」⇒数カ月後にミイラ化した遺体で発見


さまざまな不幸話を、さんまのトークで笑い話に変えてきた『明石家サンタ』において、唯一、笑いに転換できなかったのがこれ。「主人が行方不明になって2カ月経ちます……」という女性による悲痛な訴えに、さしものお笑い怪獣も「すいません、不幸すぎます…」と切り返すのがやっと。放送直後から女性は自身の実名を公開し、Twitterで夫の情報を呼び掛けていましたが、2016年4月11日にミイラ化した状態で発見されたことを告白。ご冥福をお祈りするしかありません。

『笑っていいとも!』と同じで、“お約束”の中に生放送ゆえのハプニングがあるから、毎年注目せずにはいられない『明石家サンタ』。今年はどんな衝撃的瞬間に立ち会えるのか……楽しみ半分・恐ろしさ半分で見守りたいものです。
(こじへい)
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