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「わろてんか」月の井団吾のモチーフか。初代桂春團治の破天荒伝説

       
10月から始まったNHKの連続テレビ小説「わろてんか」も前半が終わった。大晦日の紅白歌合戦では「わろてんか」のコーナーも設けられ、後半は年明け1月4日から始まる。このドラマのヒロイン・北村てん(葵わかな)とその夫の北村藤吉(松坂桃李)は、吉本興業(創業時の社名は吉本興行部)の創業者である吉本せいと夫の吉本吉兵衛(泰三)夫妻がモチーフとなっている。
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“切腹”して客に詫びた初代春團治


「わろてんか」はあくまで現実をもとにしたフィクションだが、所々で実在の人物やそのエピソードを投影したと思われる部分も見受けられる。たとえば、第10週より「落語界の風雲児」として登場し、てんが自分の寄席の所属芸人にしようと動いた月の井団吾(浪岡一喜)は、おそらく明治から昭和初期にかけて活躍した実在の落語家・初代桂春團治(1878~1934)を下敷きにしているのだろう。高座名に「団」とつくところからしてそうだし、大の遊び人というところも共通する。
「わろてんか」月の井団吾のモチーフか。初代桂春團治の破天荒伝説
富士正晴『桂春団治』(講談社文芸文庫)によれば、豪放磊落で知られた春團治だが、じつは芸に関しては勉強家で、家のなかでは便所で勉強していたという。ちなみに春團治の本名は皮田藤吉と、「わろてんか」のヒロインの夫と名前が同じ

ドラマに出てきた話にも、実際の春團治のエピソードに取材したと思われるものがちらほらあった。たとえば、兄弟子の月の井団真の再起をかけた高座に、団吾が人力車で乗りつけ、客席の後ろから現れたかと思うと、自分も高座に上がると口上を述べ、団真の“前座”役を果たすというシーンがあった。状況は異なるものの、春團治にもこれと似たような話がある。

あるとき、看板に出ている自分の順番が気に入らないと、彼はなかなか寄席に現れなかった。客がいらいらして騒ぎになろうという寸前、やっと登場すると、「へい、春團治でござい、へい春團治でござい」という掛け声とともに、客席の後ろから高座に上がってみせたという(矢野誠一

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「「わろてんか」月の井団吾のモチーフか。初代桂春團治の破天荒伝説」の みんなの反応 1
  • 匿名さん 通報

    春団治に関する逸話はたくさんあるようですが、十分に活かせていないような。今後何かエピソードが描かれるのか? このところ話があちこちに飛びすぎな感じがします。

    0
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