なぜ20代なのに白髪が出るのか 若白髪の原因と対策を解説
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白髪といえば一般的に加齢の象徴として扱われています。しかし、なぜか20代でいわゆる“若白髪”が出る人も時々います。
就職など新生活が始まったことによる環境の変化や、日々の仕事のストレスがたまってくる世代ですが、原因は精神的なものなのか? それとも遺伝や栄養が関係しているのか? メカニズムを解説します。また、「白髪を抜く行為はアリか」や、「無理のない対策」もご紹介します。


黒髪が白髪になるメカニズムは「老化によるメラニン色素の減少」


髪の毛には「メラニン色素」という色素が含まれています。そして、このメラニン色素のおかげで私たちの髪の毛は黒色をしているため、メラニン色素がなくなってしまうと、髪の毛は白髪になってしまいます。では、なぜメラニン色素がなくなってしまうのか?

その原因の1つは老化です。老化によってメラニン色素を作る「チロシン」の働きが低下して、メラニン色素を作れなくなってしまうのです。つまり、こういうことです。

老化

チロシンの働き低下

メラニン色素の減少

白髪が発生する

でも、ちょっと待ってください!まだ20代のあなたは老化とは無縁のはずです。なのに白髪が発生してしまうのはなぜなのでしょうか?


なぜ20代で白髪が発生するのか? 遺伝子が作用している可能性も


20代での白髪。いわゆる若白髪については先天性疾患の1つとなります。つまり遺伝的要素が強くなっています。そのため、明確な対策ができないのが現状ではあります。とはいえ、ドラマや映画で見るような恐怖体験や強いストレスが原因で一夜にして黒髪が白髪になってしまうような事は絶対にありませんので安心してください。


海藻は白髪予防には効果なし? 効果が期待できる食材3種とは


ところで、あなたは白髪を予防するためにどんなことをしてきましたか?

もし、あなたが白髪予防のために“ひじき”などの海藻を食べているなら、白髪対策という点においてはあまり期待できないかと思われます。それよりも白髪予防に効果が期待できる食材が他にあります。


それが「カニ」「エビ」「ココア」です。これらはメラニンを作り出すチロシナーゼという酵素の合成に欠かせない銅イオンを含む食材で、白髪予防に効果が期待できます。ただし、一度白髪になってしまった髪は黒髪に戻すことができませんので、あくまでも予防として取り入れていただけたらと思います。


白髪を見つけても絶対にやってはいけないのは「抜く」こと!


白髪を見つけても絶対にやってはいけないことがあります。でも、もしかしたら、すでにあなたもやってしまったことがあるかもしれません。それは……「白髪を抜く」行為です。

1本ぐらい抜いてしまえばいいと思うかもしれませんが、白髪を見つけても絶対に抜いてはいけません。白髪を力任せに抜いてしまうと、頭皮の中で髪の毛を守っている「毛包」(もうほう)と言う器官に傷がついてしまう危険があるからです。すると、次回以降に生えてくる髪の毛が縮れ毛で生えてくる可能性があります。もちろん、この髪の毛も白髪で生えてきます。

つまり白髪を抜くと、白髪の縮れ毛が生える可能性があるということです。だから白髪を見つけても、絶対に抜かないようにしてください。では白髪を見つけてきてしまった場合、どうすれば良いのか?


3つの白髪対策「切る」「染める」「放置する」、あなたはどれを選びますか?



白髪対策としては、具体的には以下の3つの対策があります。


(1)根本から切る
白髪の数が少ない場合は抜かずに根本から切ることで、白髪が目立たなくなります。

(2)白髪染めをする
白髪の量が増えた場合は、染めるのが1番早く、キレイに隠すことができます。ただし定期的に染める必要が出てきます。

(3)放置する
何もしないのも1つの選択肢です。何もしなければ白髪染めをする手間やお金もかかりません。しかし年齢より老けて見られてしまいます。

現在のところ白髪を黒髪に戻す画期的な方法はありません。ですのであなたのライフスタイルに合った白髪対策をしていただければと思います。

最後にもう一度……白髪を見つけても絶対に抜かないでくださいね!


なぜ20代なのに白髪が出るのか 若白髪の原因と対策を解説

プロフィール
はせがわオフィス 長谷川誠
大学卒業後、就職するも美容師だった母の影響で毛髪の世界へ。 そこで、髪の毛の奥深さに取り付かれ毛髪診断士となる一方、髪の毛に関する間違った情報や、都市伝説を今も信じている人がいかに多いかを知る。 そんな歯がゆい経験から、髪の毛に関する正しい情報を発信をライフワークにしている。
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