1話ラスト。クラゲを見て亡くなった母を思い出し泣いてしまった月海(芳根京子)。

蔵之介(瀬戸康史)は「寂しかったんだな、ずーっと。俺、月海の気持ち分かるよ。」と呟く。

ピンチその1、水道管壊れる


水道管が壊れてしまった。修理代は20万。
彼女たちの収入源は親の仕送りがメインらしく、貯えはほぼゼロ。
「これだからオタクニート軍団は!」と蔵之介(瀬戸康史)も呆れ顔。
しかし「オタク」力でこのピンチを乗り越える。月海がデザインしたクラゲのぬいぐるみが飛ぶように売れたのだ。
蔵之介には商才が、月海にはデザインセンスがあるようだ。

住人全員で量産し、なんとか目標金額を達成する。
ギャルの如く「あたしって才能あんじゃね?」と調子に乗っても罰は当たらないと思うのだが、月海は静かに控えめに、喜びを噛み締める。
月海「なんだか楽しかったです。みなさんとの共同作業」
「海月姫」枕営業も厭わない、犯罪スレスレ泉里香が凄い。天水館はオタク力でピンチを脱出か2話
イラスト/まつもとりえこ

ピンチその2、天水館が無くなるかも!


修(工藤阿須加)との会話で天水館が再開発で無くなってしまうかもしれないということを聞いた蔵之介。
オーナーの娘・千絵子によると母(オーナー)はすでに売るつもりらしい。

蔵之介「あんたがたニート軍団でしょ!ここが無くなったらこの先どーすんの!みんなバラバラになってもいいの?」

抗議すべく天水館の住人たちは住民説明会へ。
が、開発事業主グローバルシティクリエイトの稲荷(泉里香)の迫力に圧倒された住人たちはすごすごと逃げ帰る。

この稲荷翔子、仕事のためなら嘘も、枕営業もいとわない人物。
修もまんまと罠にかかってしまう。
5円玉を揺らす睡眠術(原作では酒に薬)でホテルに連れ込まれ裸で抱き合ってる写真を撮られ、童貞エリートの修、ヨロヨロと帰宅。
ってこれ、犯罪行為なんじゃ…。

しかもこの嫌な女、後日わざわざ天水館を訪ねてくる。
蔵之介「出て行く気なんて1ミリもないから。」
稲荷「売るか売らないかはここのオーナーが決めることです」
蔵之介「じゃウチらがここのオーナーになれば良いわけだ。買うよ!」

でもそオーナーになるだなんて言っちゃって大丈夫?
水道管の修理代20万ですらひぃひぃ言っていたメンバーだぞ。
蔵之介自身も家が金持ちとは言え、まだ親のスネをかじっている身。

稲荷翔子たちが帰った後。
稲荷の荷物のなかに修のメガネが入っていたのを見て「修の彼女なんだ…」とショックで泣き出してしまう。

メガネだけで気づくなんてよっぽど好きなんだね。
月海「うえええ……」
蔵之介(抱き寄せながら)「一応おれ男なんだけどな……」

鯉淵家の家庭の事情


天水館を買うお金をどうするつもりかと思っていたら。蔵之介、大物政治家である父親(北大路欣也)に借りるつもりだったらしい。
承諾してくれない父親に、つい、攻撃的になってしまう。
「聞いたよ~花森さんから。修が女嫌いになった原因。俺の母さん(舞台女優)の舞台を観に行くたびに楽屋でエロいことしてたんでしょう?
「蔵之介。ひとつだけ言っておく。あの時はBまでしかしていない」

1話での可愛いシーン「わたしのお肉~!!(と言いながらさとう珠緒ばりにプンプンしている)」で私のハートをがっちり掴んでいたお父様の好感度大暴落。

というか、蔵之介はどういう経緯で鯉淵家で暮らすことになったんだろう。
愛人の子だということを母親は了承しているんだろうか。
大学サボり気味で遊んでばかりいても、女装していても、勝手に夕飯のお肉を食べられても、蔵之介に対して家族が強く怒る事が出来ないのは、優しいからだけではなさそうだ。


蔵之介は家を出て、天水館へ。
月海の部屋に入ると、彼女は白い布を自身に巻きつけていた。
聞けば亡くなった母と交わした「クラゲみたいなドレスを作ってくれる」という約束を思い出し、ウエディングドレス姿になっていたとのこと。

蔵之介にもドレスの思い出があった。ドレスがずらりと並ぶ母のクローゼットを思い出しながら、決意する。

「月海。作ろう。クラゲのドレス、俺たちで。
クラゲのドレス売って儲けたらそのお金で天水館買うぞ!」


思いもよらんことを言う人です、と月海の驚いた表情で今夜3話に続く。


「生きることとは呼吸することではない。行動することだ」とジャン=ジャック・ルソーも言っている。
行動することは勇気も体力も必要だけど、がんばろう月海、私もがんばるから!(こんな気持ちにさせてくれるドラマが週の始まりの月曜日っていうのは良いっすね)

海月姫 フジテレビ系 よる9:00
FOD見逃し配信
【キャスト】
芳根京子/瀬戸康史/工藤阿須加/木南晴夏/松井玲奈/内田理央/富山えり子/泉里香/安井順平/要潤/床嶋佳子/北大路欣也
【原作】東村アキコ『海月姫』(講談社『Kiss』所載)
【脚本】徳永友一
【演出】石川淳一/山内大典

(イラストと文 まつもとりえこ)
編集部おすすめ