
(c)2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
とある企業が、生物兵器の開発でひと儲けしようと、極秘の遺伝子実験をおこなっていた。

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ビルよりデカい巨大ワニ
怪獣映画への興味の多くが、その“造形”にあるのは間違いないと思うが、そいつがどんなふうに暴れて人間を酷い目に遭わせるのか、どんな方法で都市を蹂躙するのか、そうした“破壊と殺戮の光景”を楽しむのもまた、怪獣映画における大きな見所と言える。
『ランペイジ』では、3大怪獣の元ネタが「オオカミ」「ゴリラ」「ワニ」ということで、ただの生物パニックものか〜と侮っている人もいるかもしれないが、ちょっと待て。その大きさが尋常じゃないのだ。最初に姿をあらわすオオカミの“ラルフ”なんて、もういきなりデカい。体長25メートルっすよ。
それに輪をかけてデカいのが、ワニの“リジー”。こちらは体長68.5メートルもある。68.5メートルって言ったらあなた、都営飯田橋二丁目アパート2号棟よりデカいぞ(伝わるだろうか?)。そんなやつが、大都市シカゴに上陸して、盛大にビル群を破壊してまわるのだから、大破壊好きにはたまらないだろう。

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そしてメインビジュアルにもなっているのが、ホワイトゴリラの“ジョージ”。
知らぬ間にガスを吸っていて凶暴さを増したジョージに、デイビスは不審な目を向ける。いったんは平静を取り戻したジョージに「おまえちょっとデカくなってね?」などと言ってるそばからどんどん巨大化がスピードアップ。どんなに暴れてもデイビスの言うことだけはきいていたジョージが、やがて制御不能な大怪獣に変わっていく。
証拠隠滅のために雇われた民間軍事会社の兵隊たちは、一瞬でオオカミに殲滅されてしまう。被害が公になってからは米軍も出動するが、なにしろ相手は巨大で、敏捷で、高い攻撃力を備えた怪獣たちだ。通常の兵器ではまったく歯が立たない。こんな怪物を生み出してしまって、さてどうするのか?
結局、デイビスが活躍するしかないのはわかりきっているわけだが、ゴリラ代表・オオカミ代表・ワニ代表に唯一立ち向かえる人類代表がドウェイン・ジョンソンだというこの説得力! このキャストだからこその痛快さは予想以上だ。

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ところでこの映画の原作はゲーム
実はこの映画には原作がある。それが1986年に米バリー・ミッドウェイ社から発表されたアクションゲーム『Rampage』だ。
人類から突然変異した巨大ゴリラがビルを破壊しまくるというもので、多少の設定の変更はあるが、今回の映画とやってることはだいたい同じ。
『ランペイジ 巨獣大乱闘』には文明批判や、人間が生命に手を加えることへのタブーなどが描かれている……という見方をすることもできるが、まあ、そんなことは気にしなくていい。ただひたすら107分間続く大破壊の快感に身を委ねてほしい。
(とみさわ昭仁)

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5月18日(金) 全国ロードショー
■配給
ワーナー・ブラザース映画
■公式サイト
■出演
ドウェイン・ジョンソン、ナオミ・ハリス、ジェフリー・ディーン・モーガン
■監督
ブラッド・ペイトン