第7週「謝りたい!」第42回5月19日(土)放送より。
脚本:北川悦吏子 演出:土井祥平
42話はこんな話
鈴愛(永野芽郁)は、秋風(豊川悦司)にお詫びとお礼をしようと、彼が飼っていた犬のマリリン・ちまき・ルティアとうさぎ(そのまま)のパネルを作る。
青いね。
久しぶりに、鈴愛と律の子供時代(矢崎由紗、高村佳偉人)、出たー!
誕生日会で鈴愛が律(佐藤健)のロウソクまで吹き消してしまって以来、いっしょに誕生日をやってないと言う律。「青いのは僕のやー」ってかわいい。
そんな関係なら「一緒に寝てもなにもない」だろうと言う正人(中村倫也)。
でも「お互いこどもじゃないし」と正人の部屋で寝ている(ホットドッグプレス的な雑誌を読んで目覚めちゃったのか)。鈴愛だけが律の部屋ですやすや。
「何か いいね 甘酸っぱい感じが ウフフフッ 青いね」(正人)
「半分、青い。」の「青」は律のことなのかもしれない。鈴愛の半分は、律なのかも。ほんと甘酸っぱい。
「(幼馴染設定)それより少女漫画っぽい(誕生日がいっしょ)」と自覚している律くんにも、ウフフフって感じがする。
瞳おたまじゃくしみたいな正人くん
鈴愛の話を全面的に受け止めて、好きだと肯定する正人。
彼がもてるわけを律は理解する。
さらに抜け目ないのは、謙遜しつつ、「もてる」というワードはかならずいれて、念押ししておくこと。
一文節作戦を考えるだけはあって、なにかと策士である。
策士なのは、律と比べたら顔面偏差値がすごく高いというわけではないからなのだろうか。
なにかと顔いじりの多い「半分、青い。」。
ボクテ(志尊淳)が高評価した人物を、「俺じゃないよね」「俺じゃないよね」と正人に2度も確認させる(実際、俺じゃなく、律のこと)。
挙句、「瞳おたまじゃくしみたいじゃなん 正人くん」と鈴愛。そのあと「はい」と目をつぶる中村倫也の間合いも表情も最高。
目がおたまじゃくしってすごい言い様だが、カエルはおばあちゃんだし、悪気はないんだと思う。

去る5月2日に惜しまれつつなくなったかこさとしの一作。
「おたまじゃくしの101ちゃん」
今日は秋風がぐるぐるしていた
ネームができず、椅子に乗ってぐるぐるしている秋風。
そこへ鈴愛が電話してきて、菱川(井川遥)を喫茶おもかげに呼び出す。
鈴愛は岐阜に帰ると気持ちを切り替えたが、最後にお礼をしたいと考えて、菱川から動物のアルバムを貸してもらう。
だが菱川は、鈴愛が秋風の心を動かすと思い、彼女が辞めることを惜しむ。
あんなことする(生原稿を窓からばらまこうとする)人あとにも先にもいません、と言われて鈴愛がまんざらでもない顔したように見えるのだが、気のせいであってほしい・・・それより気になるのは、正人が鈴愛の彼と聞いて(冗談)、「岐阜の猿にまで先越されたのかと思って焦りました」と言う菱川。お約束の美人で仕事できるのに彼氏いないキャラだったか。
唐突にポラを出して来て、「うち実家 写真屋なんです」と写真を撮る律も気になる。
高級犬ボルゾイが二匹も
窓の外に、二匹のボルゾイが散歩させられているのを見て、たそがれる秋風。
二匹のボルゾイ、借りたら高そうなので、その分、ミレーヌ(正人の猫)がお休みなのだろうか。
それはともかく、飲んできたらしい秋風が「おどるポンポコリン」を歌いながら部屋に帰ると、犬とうさぎのパネルが飾ってあった。
鈴愛の感謝と謝罪の手紙を読んで「あほらし 酔いも覚めるっちゅうねん」とつぶやく。秋風、関西人?(豊川悦司は大阪出身)。
と、焼きおにぎりをチンしようとして、レンジの中にネームをみつけて「やってまった」で、8週に続く。
結局、謝りたい! のは、鈴愛だったのか、それとも秋風だったのか。
等身大(?)パネルも見事だが、幼い頃のゾートロープのほうがクオリティーの高さも驚きも大きかった気がする。
このパネル、デイリーポータルZのトルーさんによる記事犬が飼えないのでパネルで作る」(2017年1月17日)を参考にしたものだとか。「半分、青い。」制作陣のネットへの目配りは並々ならぬものがある 。
(木俣冬)