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31年ぶりの新刊発売『究極超人あ~る』とは一体何だったのか

『あ~る』を読んで、「ああ、これはおれたちのことだ」と思った人たち、あるいは「こんな生活を送ってみたい」と思った人たちも大勢いたと思う。「サンデー名作ミュージアム」の作品紹介には「連載開始と同時に、びっくりするほど話題を振りまいた歴史的名作」と記されているが、それぐらいオタク的なカルチャーに惹かれる文化系クラブの人々の共感を集めた作品だったのだ。

キーワードは「絵日記感」


『あ~る』の舞台となった練馬区の春風高校光画部は、都立板橋高校の光画部がモデルになっているが、もう一つ、東京・江古田にあった喫茶店「まんが画廊」が大きな影響を及ぼしている。同店はマンガ・アニメ好きが集まる喫茶店で、ゆうきまさみ、音楽ディレクターのとまとあき(板橋高校は彼の出身校)、声優の川村万梨阿、漫画家のしげの秀一らが集っていた。ゆうきたちがこの店で行っていた「企画遊び」がその後、『機動警察パトレイバー』に発展したのは有名な話。

オタク話を交わしたり、一緒に遊んだり、仕事をしたり。まるで光画部のような喫茶店で青春時代を過ごしたゆうきは、同人誌を経て、アニメのパロディマンガでデビューする。『機動戦士ガンダム』や『伝説巨神イデオン』などのキャラクターが登場する作品群は、“イタコ漫画家”として知られる田中圭一が「こんなのありなの? ここまで似せていいの!?」と驚くほどだった(「わが生涯に一片のコマあり」より)。

もう一つ、アニパロマンガ時代のゆうきまさみの作品の特徴は「絵日記感」だ。実際、出渕裕、とり・みき、火浦功らの友人・知人が登場する「絵日記マンガ(エッセイマンガ)」を大量に描いていた。当時、ゆうきが連載していた月刊『アニメック』の小牧雅伸編集長は「『ゆうきまさみ』は絵日記まんが家だという人は多いが、それは物事の半分しか言い表していない。(中略)無関係の人にも、この作品は面白いのである」と記している(『マジカルルシィ』所収)。

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「31年ぶりの新刊発売『究極超人あ~る』とは一体何だったのか」の みんなの反応 3
  • とおりすがり 通報

    文中に「1985年の30年前は」赤胴鈴之助が人気があった、とあるので間違いではないかと。

    2
  • 匿名さん 通報

    あべあ~る

    0
  • ちょっと待って笑 通報

    赤胴鈴之助が人気を博していた時代って…。 更に30年ほど遡るのでは⁉︎ いくらなんでも時代が違すぎるでしょ笑

    0
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