
近年、ゲームの腕前を競う大会「e-Sports」の人気が高まっている。根強い人気を誇るゲーム機のNintendo SwitchやPlaystation 4、ゲームセンターに設置された筐体など、大会で使われるマシンは様々だが、パソコンを使ったゲームにも熱い視線が送られている。
プロゲーマーと呼ばれる人々は、より自らのスキルを発揮できるパソコンの追求にも余念がないが、最近では競技への参加を目的とした人だけでなく、純粋にゲームを楽しむためだけにパソコンを購入する人も少なからず存在する。今回は初心者向けから玄人向けまでの「ゲーミングPC」6種類を紹介する。
もちろん、ゲーミングPCはゲームしかできないパソコンではない。高スペック故に数多くの処理を容易にこなせるモデルも豊富にあるので、古いパソコンの買い替えを検討している人もぜひ一読してほしい。
TSUKUMO G-GEAR GI5J-C180
・参考価格:114,800円(税込、以下同)
・CPU:インテル Core i5-8500
・GPU:NVIDIA GeForce GTX 1060
・メモリ:16GB
・ストレージ:SSD 250GB + HDD 1TB
初心者向けにおすすめなのが、TSUKUMOのG-GEAR miniシリーズ。必要最低限のスペックを有しており、ゲームの必須環境と呼ばれるスペックには、大体が適合できていると思われる。
もちろん、快適な動作を求めるなら推奨環境のスペックを合わせる方が良いのだが、ひとまずお試しでゲームをプレイしたいという人にはベストマッチのゲーミングPCかもしれない。
ASUS G11DF-R7G1070
・参考価格:195,000円
・CPU:AMD Ryzen 7 1700
・GPU:NVIDIA GeForce GTX 1070
・メモリ:16GB
・ストレージ:SSD 256GB + HDD 2TB
かつては格安ノートパソコン「Eee PC」で知名度を上げたASUSも、現在はハイスペックなゲーミングPCを発売している。
G11DF-R7G1070は、AMDのCPU「Ryzen」を搭載しており、8コア16スレッドというハイスペックCPUが、ゲーム動作などを大きくサポートする。
様々な種類に対応したカードリーダーも備え付けられているため、自身で撮影した写真や映像の取り込み、さらには本格的な編集にも役立ちそうだ。
MSI Infinite X 8RG-077JP
・参考価格:157,851円
・CPU:インテル Core i5-8400
・GPU:NVIDIA GeForce GTX 1060
・メモリ:8GB
・ストレージ:SSD 128GB + HDD 1TB
台湾のPCメーカー「MSI」では、Infinite Xシリーズと名付けられたゲーミングPCブランドがある。本職とも言えるマザーボード・ビデオカード製造を活かし、優れた冷却性を持つ自社製部品をパソコンに取り付けている。
パソコンの筐体内に高温が発生すると、パソコンの性能が落ちるだけでなく、OSの強制シャットダウンや部品の故障に繋がってしまう。そのため、同製品に取り付けられているグラフィックスカードの冷却システムはパソコン自身の寿命延長にも大きく貢献するだろう。
また、ホコリが入らないような工夫としてフィルターが搭載されているのも特徴の1つ。
iiyama LEVEL∞ LEVEL-M0B6-i7K-TNSSM
・参考価格:195,800円
・CPU:Core i7-8700K
・GPU:NVIDIA GeForce GTX 1070
・メモリ:16GB
・ストレージ:SSD 500GB
iiyamaのパソコン工房にて発売されているLEVEL∞シリーズは、収納も比較的簡単なミニタワーケースが使われている。その一方で、Core i7-8700KやGeForce GTX 1070などの高性能パーツが組み込まれているモデルも多い。
また、キーボードやマウスを接続するするために用いられたPS/2コネクタも用意されているので、昔から愛用している周辺機器を流用して使うことが可能。
HP OMEN 880-184jp
参考価格:313,200円
・CPU:インテル Core i7-8700K
・GPU:NVIDIA GeForce GTX 1080Ti
・メモリ:32GB
・ストレージ:SSD 512GB + HDD 2TB
黒と赤を基調としたHPのゲーミングPCブランド「OMEN」は、凝ったボディのデザインが特徴的。だが、最大の特徴はメンテナンスフリーの水冷機能を使った冷却を行っている点。冷却用ファンの数を少なくできるので、パソコン内部のみならず室内全体を快適な状態に近づけることができる。
880-184jpにはBluetoothも標準装備されているので、コンマ1秒単位の遅延を気にするゲームでなければ、ケーブル周りの導線で悩む必要もない。ただ、光学ドライブを搭載していないため、ディスクからデータを読み取るタイプのゲームを遊ぶ際は注意が必要。
Dell ALIENWARE AREA-51
・参考価格:252,275円
・CPU:インテル Core i7-7820X
・GPU:NVIDIA GeForce GTX1060
・メモリ:16GB
・ストレージ:SSD 128GB + HDD 2TB
ゲーミングPCのパイオニアとも言えるのが、Dellの誇るALIENWAREシリーズだ。2016年にはYouTuberのHIKAKIN氏がAREA-51シリーズを購入しているが、性能を比較すると現存モデルは段違いの進化を遂げている。
自らを最強のゲームパソコンと名乗るだけあって、デスクトップPCで広く普及したCore i7-7700Kの上位ランクCPUを、最も安価なモデルに採用。さらに上位のモデルには、インテル製高性能CPUの代名詞ともいえるi9シリーズを搭載し、ストレージからメモリまで一切の妥協を許さない1台に仕上がっている。
最近では技術の進歩により、ノートPCでもフル3Dのゲームを楽しめるようになったが、値段や使いやすさなども踏まえて判断すると、やはりデスクトップのゲーミングPCに軍配が上がることが多い。
また、これだけのスペックがあれば、映像や音楽制作といったヘビーな作業にも転用が効き、柔軟に対応できるはず。ぜひとも自分好みのゲーミングPCを、自分好みにカスタマイズして使ってほしい。