「消えろ消えろ消えろ」すごい形相で念じる女性(佐津川愛美)。倒れる宇佐美教授。

オープニングの見事なミスリードからはじまった『相棒』第8話「微笑みの研究」。
宇佐美教授を殺そうと「消えろ」と言っていたわけではなくて、自分のエンパス能力を「消えろ」と念じていたのだった。
脚本・金井寛。監督・権野元。

呪いからはじまって、認知科学、コールドリーディング、バーナム効果などをぶっこんでから、毒殺、アリバイ、天才少女、スピリチュアルな超能力者まで登場する怒涛の回。

犯人が見つかってから、さらに操ってる人、さらに操ってる人を操ってる人という3段重ねの畳み掛け。
3重犯人に対峙するなかで、杉下右京さん(水谷豊)が、推理のステップを踏んで戒めたり、「最悪の道を選んでしまったことが、残念です」と優しく叱ったり、「人を名乗る資格すらない!」と厳しく糾弾したりと、しびれる演技を連発。
厳しく叱る右京さんがカッコよかったうえに、その背後で半身影になりながらにらみつける冠城亘さん(反町隆史)もカッコよかった。
「相棒17」カッコいい右京さんラスト3連続8話「微笑みの研究」次週、何が何だかとにかく伊丹刑事ピンチ
イラストと文/米光一成

もうひとつの名シーンは、エンパスの女性のビジョンとして描かれた高野鞠子准教授(冨樫真)。
にこやかに喋ってる現実の中に瞬間的に挟み込まれる「死ねっつってんだろ」の鬼のような形相が恐ろしや恐ろしや。
などと余韻にひたっていたら衝撃の次回予告が。
何が何だかわからないほど伊丹刑事(川原和久)がピンチに陥っていたのが気になります。
どうなる次回!?
(イラストと文/米光一成)

『相棒season17』第8話「微笑みの研究」(2018年12月5日水曜日よる9時から):水曜日午後9時/朝日テレビ系

エグゼクティブ・プロデューサー:桑田潔(テレビ朝日)
チーフプロデューサー:佐藤凉一(テレビ朝日)
プロデューサー:高野渉(テレビ朝日)・西平敦郎(東映)・土田真通(東映)
脚本:金井寛
監督:権野元
音楽:池頼広
制作:テレビ朝日/東映

出演
杉下右京(水谷豊)特命係警部
冠城亘(反町隆史)特命係巡査
角田六郎(山西惇)組織犯罪対策部第五課課長
青木年男(浅利陽介)特命係巡査部長
伊丹憲一(川原和久)捜査第一課刑事
芹沢慶二(山中崇史)捜査第一課刑事
月本幸子(鈴木杏樹)花の里の女将
川村里美(津川愛美)高野の助手
高野鞠子 (冨樫真)認知科学の准教授
猪瀬啓吾(オクイシュージ)認知科学の准教授
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