
Aブロック:大悟とくっきーの「でしょーね!!!」
Aブロックの回答者は、バカリズム、博多大吉(博多華丸・大吉)、大悟(千鳥)、若林正恭(オードリー)、くっきー(野性爆弾)。
第1問から「ウサギは寂しいと死んでしまいますが、浜田はどうなると死ぬ?」。吉本・非吉本に関わらず、全員で伸び伸びと先輩をいじってIPPONを取っていく。他の生物に見立てたり、浜田雅功の仕事から連想したり、それぞれ違ったアプローチが楽しい。
・裏返すと起き上がれずに死ぬ(バカリ)
・玉ねぎを食べると(大悟)
・ハチマキをきつめにしめると(くっきー)
・東京オリンピックの閉会式で「結果発表!」叫ぶと満足して死ぬ(大吉)
・「戦闘車」の打ち上げに誰も来なかったら(若林)
第2問「今の行けてる若いママはヘソの緒をどうやって保存している?」は、「イケてる若いママ」を表現する引き出しの有無が明暗をわけた。バカリズムが「インスタに上げ次第メルカリに売る」「icloudに保存」「チューブトレーニングに使う」とIPPONを連発する一方、大悟は「バジルをかけて」と回答するのが精一杯。くっきーに「バジルがおしゃれと思ってるんや」と笑われてしまう。
バカリズムはこの時点で単独トップだったが、第3問の「写真で一言ルーレット」で3回中1回しかIPPONが取れず大ブレーキ。全員ほぼ横一線で迎えた最終問題「『でしょーね!!!』と言わせて下さい」では、くっきーと大悟が飛び出した。
【大悟】
・(絵回答)ナマズのとのハーフです
・きょう…はじめて…やまから…おりてきました…
・(「手」に濁点をつけて)なん……でしょね……?
【くっきー】
・バチって、当たるもんですね。お守りをシュレッダーにかけたら背中にこぶができました
・バチって、当たるもんですね。先祖の墓をピンクに塗ったら背中にこぶができました
・バチって、当たるもんですね。
第1問は浜田雅功が、第2問が若いママがお題の前提にあったが、第4問は「でしょーね!!!」に行き着けばなんでもあり。こうなると独自のセオリーと世界感を持つ二人が強い。このお題だけでそれぞれ4つのIPPONを獲得し、大悟がAブロックを勝ち抜いた。終わってみれば大悟は10回答のうち9回答がIPPON。唯一落としたのが「バジル」である。
Bブロック:古口内膜剥!新口内膜張!
Bブロックの回答者は、設楽統(バナナマン)、堀内健(ネプチューン)、千原ジュニア(千原兄弟)、山内健司(かまいたち)、川島明(麒麟)。今回唯一の初出場であるかまいたち山内は、いきなり王者4人と対することに。緊張しすぎてボタンを押さずに挙手してしまう一コマも。
2問目まで終わったところで、設楽が6本、他全員4本という状態。3年ぶりの参戦ながら好調の設楽に、麒麟川島が「設楽さんノンストップですね」とニヤニヤするなか、第3問は「宇宙船でこれをやったら完全におっさん。一体何?」。Aブロック第2問の「イケてる若いママ」と違い、自身もおっさんである全員が手持ちのカードを出しまくった。
・月面着陸の時セカンドバックもっていった(川島)
・波動砲発射!って言ってウンコする(設楽)
・船外作業のことを「ちょっと外回り行ってきます」と言う(ジュニア)
・大気圏に入る前に「イッツショータイム」って言う(堀内)
・NASAが言うてきてることがもうわからない(山内)
Bブロック最終問題は「口の中をさっぱりさせる意外な方法を教えてください」。
・若い女にビンタされる(設楽)
・ボウリング場の風を食べる(堀内)
・僧侶をペロッとなめる(川島)
序盤こそIPPONが出たが、だんだん「正解」がわからなくなり、後半になるほど苦戦する展開に。設楽を追う川島は「七夕にお願いする」「結局重曹でささっとやる」など回答を連発するが、IPPONに届かない。かまいたち山内も「古口内膜剥(ここうないまくはぎ) 新口内膜張(しんこうないまくはり)」と、発想を飛ばしすぎて0点を出してしまう。
終わってみれば川島と設楽がトップタイになり、サドンデスに突入。サドンデス第1問は「この伝説の植物の花言葉を教えてください」。大きく口を開けた邪悪な植物に、設楽が1答目で「ゆぅるさねぇからなぁ!」と絶妙な声をあてて川島を瞬殺。決勝戦へと駒を進めた。
決勝戦:1答目で仕留める男
Aブロック勝者の大悟は、前回に続き2大会連続の決勝進出。対するBブロック勝者の設楽統は、前回出演した2015年11月に2度目の優勝を決めている。初優勝か、3度目の優勝か。
決勝第1問は「フランス語っぽく言えば怒られない悪口を言ってください」。
設楽「デブデショ〜マワリミテゴラン〜」
ドッ!と会場が沸き、ゲージは満タンに。サドンデスに続き1答目での瞬殺! 本人も気に入ったらしく「デブデショ〜マワリミテゴラン〜」とフランス語っぽく繰り返す。声に出して読みたいフランス語っぽい悪口である。
続く第2問は「動画でアフレコ」。外国人女性が整列し、どう見ても「アイーン」の動きを繰り返している。ここは普段から志村けんと親交がある大悟が獲って1対1。第3問は「ダブルピースしながら言うことか!何を言った?」
設楽「イエーイ!2千万貸して〜!」
大悟「お医者さんはいませんか!」
設楽「イエーイ!懲役4ね〜ん!」
大悟「亀のわりに早よ死んだ」
大声で「イエーイ!」を押す設楽と対象的に、テンションを緩める大悟。どちらも決め手に欠け、場が停滞する。これを打破したのが設楽の「イエーイ!エビ!あぁん、カニ!」。イエーイ!で押しつつ、下の句を揺らして裏切った。
第4問も「動画でアフレコ」。黒人男性が自撮りで、時おり鼻をつまみながら何かを訴えてる、15秒ほどの動画。二人ともすぐに動かず、ループする動画をじっくり見る。3度目のループに差し掛かろうと言うとき、設楽がボタンを押した。
設楽「なんでだよ似てんじゃねぇかよ!(鼻をつまみ)どうもこんばんは黒柳徹子です。練習したのー!」
鼻をつまむ動作を「黒柳徹子のモノマネ」に当てはめる機転……! 最後も1答目でIPPONを出し、自身3度目の優勝! 松本チェアマンから「カクカクしたやつ」(優勝トロフィー)を受け取った。
振り返ると、ここ最近のIPPONグランプリは「○年ぶりの優勝が続いている」。第17回の千原ジュニア(5年ぶり)、第18回の堀内健(4年ぶり)、第19回のバカリズム(7年ぶり)。そして今回の設楽統(3年ぶり)。第20回で節目のチャンピオン大会であったが、次回はそろそろニュースターが見たいところ。
それでは松本チェアマン、最後に一言お願いします!
松本「古口内膜剥!し……なんやったっけ? もうええわ!」
以上、IPPONグランプリでした!
(井上マサキ)