第14週「理事長!?」 第79回 1月5日(土)放送より
脚本:福田 靖 
演出:安達もじり
音楽:川井憲次
キャスト:安藤サクラ、長谷川博己、内田有紀、松下奈緒、要潤、大谷亮平、
     桐谷健太、片岡愛之助、橋本マナミ、松井玲奈、呉城久美、松坂慶子、橋爪功、瀬戸康史ほか
語り:芦田愛菜
主題歌:DREAMS COME TRUE「あなたとトゥラッタッタ♪」
制作統括:真鍋 斎
「まんぷく」79話。真一さん再登場で萬平さんは信用組合の理事長に
イラストと文/木俣冬

79話のあらすじ


池田市から突然訪ねて来た大鳥勘一(団時朗)に、信用組合を作るから“理事長”になってほしいと頼まれた萬平(長谷川博己)は悩みに悩んだ末……。

真一さん!


主題歌で「晴天も霹靂も♪」と歌っているように、青天の霹靂のごとく、萬平に理事長という名誉職がもたらされることも79話のトピックスですが、なんと言っても、真一さん(大谷亮平)です。

たちばな栄養食品がなくなって、若者の受け入れ先は東(菅田将暉)の働きで決まりましたが、なぜか真一さんについては一切触れられませんでした。SNSで話題にしてもらうためにわざと伏せているとしか思えない不自然さで誰もが沈黙したっきり……。

が、ようやく登場。

理事長を頼まれて悩む萬平さんが、真一さんを頼って、屋台でおでんを食べます。
そして親身なアドバイスをした末、信用組合に一緒に入ることに。
証券会社で働いていたキャリアが生かされそうです。

ついでと言ってはなんですが、真一さんの亡き妻・咲(内田有紀)の幽霊(見た人の潜在意識の現れ)もまたまた登場しました。やはり内田有紀さん、華があります。

立花萬平様ですよ〜


大鳥さんの「立花萬平様」「立花様」という呼び方、「萬平印のダネイホンでどれだけ救われたか」
「大阪の経済発展につながるんです〜」などという言葉の数々……、どれだけ萬平さんは憧れられているのでしょうか。
そんなにダネイホンは効き目があったのか…いまひとつピンと来ませんが、税金をたくさんとられることに庶民が憤っていることは確かです。実のところ10万円の追徴課税を払ってしまっていることは置いておき、税金をたくさん押し付けられて苦労する人々の代表として崇めてしまうのでしょう。

金融の仕事をしたことがなくても、有名人で高感度が高ければ、簡単に理事長になってしまう、そんな世の中をさらりと描く「まんぷく」。幽霊を潜在意識として描くことといい、何度もレビューで書いていますが極めて現実的であります。

たとえば、かつて「トリック」というドラマがありまして、人の好い庶民を騙して儲けている人のトリックを暴いていくエンターテインメントでしたが、「まんぷく」には暴く人は現れません。でもそれが現実なのです。
いえ、別に、萬平さんが誰かを騙しているわけではありません。好感度というよくわからない川の流れに身を任せているだけなのです。

おそらくダネイホンも、広告戦略によって好感度を得ることに成功したため、多くの人が買い求めたのでしょう。なんとなく効く気がして常用してしまう栄養食品ってあるじゃないですか。うちも、昭和の時代、祖母がエ◯オスとか肝油ド◯ップとかいろいろ買っていてしょっちゅう食べさせられましたっけ。

忠彦さん


大鳥が頼みに来たとき、忠彦さん(要潤)は離れのアトリエにいます。すごく小さく映っているだけですが、他にもアップのシーンもあるからいいのでしょうか。最近は大画面テレビが増えているからいいのでしょうか。
全員、茶の間にいると画が同じになってしまうから、適切な判断だと思います。

あと、起き抜けの萬平さんの髭が濃いこと。こういうとこ丁寧にやっているところが長谷川博己さんらしい気がします。

とにもかくにも、15週からは、時代も場所も変わって、福子と萬平の新たな生活が。予告にあった、町工場で生き生きしている萬平さんが一番ホッとしますね。

(イラストと文/木俣冬)

連続テレビ小説「まんぷく」
◯NHK総合 月~土 朝8時~、再放送 午後0時45分~
◯BSプレミアム 月~土 あさ7時30分~ 再放送 午後11時30分~
◯1週間まとめ放送 土曜9時30分~

朝夕、本放送も再放送も オールBK制作朝ドラ


「べっぴんさん」 BS プレミアムで月〜土、朝7時15分から再放送中。
エキレビ!べっぴんさんレビュー

「あさが来た」 月〜金 総合夕方4時20分〜2話ずつ再放送
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