
この夏、10週にわたって新曲をYouTubeにアップする“PIKO 10 PROJECT”を展開したピコ太郎。“ペンパイナッポーアッポーペン(PPAP)”で世界中の人々に笑いと笑顔をもたらした“ゲット・スマイル”な彼がこのプロジェクトの最後に発表した「Everyone must die」では、「人はみんな産まれて…死ぬ。」と、予期せぬフレーズで人々を驚かせ、ネットをざわつかせた。
エキサイトニュースでは、ピコ太郎をプロデュースする古坂大魔王に取材を敢行。15,000字にものぼる大ボリュームのインタビューを2回に渡りお届けする。後編となる今回は、ジャスティン・ビーバーのRTがきっかけで世界中で名を知られることになったピコ太郎だが、いま大ヒットをねらうなら「プーチンがねらい目」という爆笑発言も飛び出した。
編集/田上知枝(エキサイトニュース編集部)
「PPAP」がヒットした2016年の9月って日本中がヒマだったんですよ
──今さらですが、ピコ太郎は本当に愛すべきキャラクターですね。何をやっても言っても、彼がやると罪がないというか。
古坂:見た目は罪しかないんですけどね(笑)。でもそこは、とても目指していました。ピコ太郎っていう可愛い名前で、あの格好で出てきて、言葉が非常にやわらかいっていうのが面白い。だからといって、あの人の話をまともに聞く人はいないと思うんですよ。アポーとペンの人に人生相談をする人、いませんよね。基本はどうでもいいことを歌っているだけなんで。で、たまに言うちゃんとしたことは僕が書いているという。だってあの人はウケるかどうかも考えず、ずっと「ありが玉置浩二」と言ってたんですよ(笑/※編注)。そこらへんの感覚が言うなればクレイジーマンなんで。ただ、マインドが人を攻撃しないっていうね。アポーとパイナポーにも、実は一回もペンを刺したことはないくらいですから。「もったいない」という理由で。

──もったいない(笑)。
古坂:客前では必ず刺すふりはしてますけどね。番組でアポーとパイナポーを持ってくださいと言われても、基本は持たない。持ったら番組終了後に食べずに捨てられるから「もったいない」って。
──やっぱりお人柄ですね。
古坂:ピコ太郎は目標を三つ立てているんです。外国特派員の会見で「目標はなんですか?」と聞かれて、1個目は「世界平和」、2個目は「家族、友達、いとこ、はとこへの愛」、3つ目が「宇宙物質・ダークマターの存在証明」って言ってたんですよ。あとでピコに聞いたらアドリブだって言ってましたけど。ただのギャグだったと思うんですけど、そのあとちょっと世界平和っぽくはなったんですよね。
──ニューヨークの国連本部に招かれたり(“SDGs=持続可能な開発目標”に関する会合のレセプションで「PPAP」の替え歌を披露)。
古坂:国連に行って世界平和のための目標のアンバサダーになったり、文科省の多文化コミュニケーションに関する取り組みを行う“CCC大使”(クロス カルチュラル コミュニケーション大使)や、総務省がやっているピコ太郎みたいに独創的な発想や挑戦を支援しようという“異能vation”推進大使とか、アフリカに行ったときは孤児院のTRIPLETS GHETTO KIDSとコラボしたり。シリアかなんかからも「来てください」っていうお話があったり。
──活動の場がすごすぎます。
古坂:内戦や戦争をしているところも多いですからね。なんでだろうと思ったら、あの曲には主張がない、しかも馬鹿馬鹿しいからと。殺す、殺されるっていうところにいても、あれを見ている1分は、そのことをちょっと忘れられると。あれが「愛が」「家族が」とかになると、残してきた奥さんや子どもを想ったりするのかもしれないけど、「ペンアッポー」「パインアポー」ですから、その1分間はちょっと争う気持ちがなくなるっていう。ということは1分間だけは世界を平和にできたのかなぁって。
──ピコ太郎、すごいですね。
古坂:客観的に見ると、ピコ太郎すごいですよね(笑)。「PPAP」をフランスやスペインのテレビ番組でやって、ウガンダであったワールドカップ予選のケニア対ウガンダのオープニングセレモニーでやって、国連でもやって。チャンピオンズリーグの決勝で、それこそクリスティアーノ・ロナウドとかがいるイベントに出たときは、もう人がすごくて歩けない状況で。歩いて3分の会場まで急遽タクシーを呼んで行ったくらい。本当にピコ太郎を知ってるんだ……!っていうことが光栄だと思いましたね。

──今振り返っても、とんでもない騒ぎですね。
古坂:2016年の9月って日本中がヒマだったんですよ。ゲス不倫が落ち着いて、オリラジ(オリエンタルラジオ)の「PERFECT HUMAN」が落ち着いて、トランプは翌年の1月で。スコーンと空いている時期だったっていう。そのタイミングでのジャスティン・ビーバーで、そのタイミングで見たことのないピコ太郎でっていうのがミラクルを起こしたんですよね。なんか皆既月食みたいですけど(笑)。だって97年からあったトラックが、あんなことになったわけですからね。あれは僕がやっていた“底ぬけAIR-LINE”っていうお笑いコンビの、テクノ体操というコントのトラックなんです。808(ローランドが1980年に発売したリズムマシンのTR-808)をバンバン使った、あのトラックがすごく好きだったので、これを使ってピコ太郎に何か歌わせようと思って。とりあえずこれに曲を書いてみようよってピコ太郎に頼んだわけです。
──そこでピコ太郎さんは鼻歌で曲を作った?
古坂:鼻歌をもらって僕が曲にするケースと、先にあるトラックに合わせて歌わせるケースがあるんですけど。「PPAP」はトラックが先に出来ていたので、考える時間を与えないで「よーいどん!」っていう感じで始めました。そのときピコ太郎が、たまたまペンを持って「アイ・ハブ・ア・ペン」って言ったんですよ。また、僕は青森県人なので家にリンゴがありまして、それを手にして「アイ・ハブ・アン・アポー」って言って。それで、次はなんかギャグを言わなきゃいけないと察したんでしょうね。それで「アッポーペン」の完成。続けてパイナップルの缶詰を目にした瞬間「パイナッポー」と。そして「パイナッポーペ~ン」「アッポーペ~ン」と自分で振っといて、オチはどうすんのかな、全然違うものが出てくるかなと思ったら、「ペンパイナッポーアッポーペン」って。まんまじゃねえかよ!っていうギャグができた(笑)。

──ピコ太郎さんから出てきたものはイジらないという憲法が。
古坂:功を奏した(笑)。でもこれ、本当は逆なんですよ。みなさんから見ると、左から「アッポーペ~ン」「パイナッポーペ~ン」ですから、「ペンアッポーパイナッポーペン」なんですね。でもピコ太郎から見ると「ペンパイナッポーアッポーペン」。間違えてるから、本来なら直すんですよ、観客から見た順番に。でも「ペンパイナッポー」のほうがいいよねーっていうファーストインプレッションを信じようってことで、直さなかったんです。でも1回だけ客前で「ペンアッポーパイナッポーペン」でやってみたんです。どっちがウケるかなって。試したんですけど、やっぱり「ペンアッポー」はウケなかった(笑)。
あの当時のジャスティン・ビーバーのRTは完全にギャグだった
──ピコ太郎の面白さは踊りを含めた動画の力もかなり大きいと思うのですが、あれもピコ太郎さんの思いつきから始めるのですか?
古坂:映像は僕です。これはどの曲にも言えることなんですけど、客前でできない曲はやりたくないんですね。やっぱり客前でウケるかどうかが重要なので、客前で何をすればウケるかっていうところから考えていくんです。基本的に客前っていうのはライブですから、字幕が出ない。そうなると、なるたけ自分の言いたいことを伝えるための振り付けを考えなくちゃいけないし、それをどう効果的に見せるかも大事になっていく。細かい話ですけど、バラエティー畑の人間が「絵に溜めがある」っていう、オチをいうタイミングとカメラワークのバランスとか、すごく大事なんです。例えば、そこに友達が4人いたとして、順番に意見を聞いていく。「なに食う? ラーメンね、ラーメンね、ラーメンね、お前は? ジャージ。ジャージ? 食えねえよ!」っていうしょーもないギャグがあるとして。「ラーメン、ラーメン、ラーメン、ジャージ」とやってもウケない。でも「ラーメン、ラーメン、ラーメン(間を置いて)ジャージ」っていうとウケる。そういうカメラ割りにはプロの力を入れていこうと。
──すると「PPAP」も、そういう細かい調整を?
古坂:やってます。「ペンパイナッポーアッポーペン」と言うときに目線をこう振るだけで面白いというのはわかっているので、僕が自分の感覚で1コマ1コマ編集していったし。「PPAP」は編集に2週間かけました。1日目にまず全部を作って、それを毎日見るんです。朝見て、夜見て、昼見て、スマホで見て、パソコンで見て、電車の中で見て、車の中で見てって。そうすると感覚でわかってくることがあって、あーここちょっと1コマ早かった、あーここはアップじゃないな、引きだなとか。もう毎日微調整してました。だから最終的にバージョン12まであったんです。その中には冒頭で「PPAP」と言ってないやつもありました。代わりにいろんな言葉を言ってるんですけど、でも「PPAP」が一番よかった。こんなこと映画じゃやってられないですけどね、45秒なんで。いくらでもやり直せるんです。

──今お話を聞いて「PPAP」が面白いのは当然だと思いました。
古坂:でも、この努力がバレたらアウトじゃないですか、本当は。
──バレたらって、もうバラしてるじゃないですか(笑)。
古坂:もうね、今はいいかなって(笑)。普通、ああいうブームはだいたい1週間で終わるもんなんですよ。長さで言えばショートコント1本ですからね、2週間盛り上がればいいほうなんです。それがインターネットで45秒1ギャグの出オチのピコ太郎に、3年経った今でも話を聞きに来てくれるって、ありがたいことですよ。もうこうなったら、これをバラ売りしてくしかない(笑)。僕らお笑い芸人は、あとからはいいんですけど、やる前に努力の跡がバレるとつまんないですから。
──どれだけ良い話でも、前情報としてはないほうがいい。
古坂:前情報ゼロがベストですね。ピコ太郎がウケたのも、ほとんど前情報ゼロだったからだと思います。初めて見るヤ〇ザみたいな人が、ピコ太郎? ……うん? なんの人?と思ったら、変に踊るし。これなに? おネェ? 男? 女? なに? 歌手? 芸人?ってわからないまま「ペンパイナッポー」と急に言われて言い逃げされる。なんだこれ……? これがベストなんですよね。
──そうでした、言い逃げされて取り残される(笑)。
古坂:そうなんですよ。でもやっぱりマジックとして種は見せたくないので、あの当時は今みたいなことは一切喋ってなかったです。ただ、ラッキーが1万回重なったようなことが実際にあると、思うこともあって。テレビに出て売れる、YouTuberとして売れるっていうパターンではなく、このパターンもあるよねっていう提示ができたのかなって。ほんの一つの事象だけでバーッといって、それをうまいことプレゼンしていければ、それなりにやっていけるっていうパターン。もちろんジャスティン・ビーバーっていうパワーを借りなきゃ、ああはならなったと思いますけど。そういう意味じゃ、今の狙い目はプーチンが急に「ダンディー坂野、いいね!」と言ったら、ダンディー坂野は世界中でブレイクすると思うんです。

──そこ狙いますか(笑)。
古坂:でもこれに近いことだったんですよ、あの当時のジャスティン・ビーバーのRTって。もう完全にギャグ。喩えて言うなら「今度、主演ブラット・ピット、共演が僕で映画に出ます」「嘘つけ!」っていうレベル。あの時、ジャスティン・ビーバーっていうワードはギャグだったんですよね。でもああいうふうになって、CMで会わせてもらってツーショットで撮れて。
──かもしれないですね。
古坂:プーチンのRT、笑うと思うんですよねー。「アイ・ライク・ディス」「イッツ・ファニー」ってアキラ100%のことを書いたら、も~ぉ大ブレークでしょう。で、呼ばれてプーチンの前であれ(金属盆を使った裸芸)をやって、横でKGBが撃とうとするのを、プーチンが「やめろ。これで呼んだんだ」と言う。みたいなものだったんですよ、「PPAP」は。それが想像できるようになっただけでも意味があったかなって。
YouTubeは自由。お金をかけなくてもアイデア一発でいける
──ジャスティン・ビーバーのミラクルパワーもですが、「PPAP」は曲自体も面白いですよ。なにしろああいう曲、なかったですから。
古坂:それはあるかもしれないですね。僕、ボカロ(VOCALOID。メロディーと歌詞を入力して、サンプリングされた人の声を元にした歌声を合成すること)が流行ったとき、すごく思ったんですよ。ボカロって、売れようと思った曲しかない時代に、売れようと思わない曲が売れたことだなって。音楽事務所にもレコード会社にも所属もしてない人間が、自分たちが楽しいという理由で売れる気もなくニコニコ動画に曲をアップしていく。そこに米津玄師やヒャダインっていう、のちのヒットメーカーがいたっていうことが新しいなって。でも流行歌って、もともと作者不詳の曲がよくあるんですよね。いわゆる唱歌、民謡、童謡は、みんなが口々に歌っていたものがたまたま流行っちゃった曲だったりするんです。♪ゆーたろ、ゆーたろ、せーんせーにゆーたろ~も作者不詳だし。あれは今で言う初音ミクじゃないかなって。

──作為なく、世に浸透した曲という意味で?
古坂:そうです。売れる気もなく、恥も外聞もなく歌った歌。今は歌を世に出すための関門があって、それををくぐり抜けるなかで歌は綺麗に丸くなっていって、それがプロということだと言われるわけです。でもプロばっかりになると、アマの歌が新鮮に感じることもあって。今はそういう時代だと思ったので、ピコ太郎もプロっぽさはトラックと映像編集、歌はガチガチのアマっていうことが大事なのかもと思ったんです。
──アマチュアリズムの再認識というか。
古坂:そうとも言えますかね。それはお金のかけ方にも言えます。今回だって通常で考えたら10曲録音してMV作ったら、すごい金額になると思うんです。でも曲作りも録音もマスタリングも自宅だし。スタジオに入ったのは映像撮影のための2日間。しかも1日目は午前中から夕方までで2日目は3時間だけ。コスパいいと思うんですよね。その代わり、今のところ収入はないですけど(笑)。でもそういうことより、さっき言ったボカロじゃないですけど、作りたいと思ったものを気兼ねなく作れることが大事かなと。やっぱりCDにするとなると、ある程度コンプライアンスが必要なんですよ。何分入れてという容量も必要になってくるし。その点、YouTubeはなんでもいいですから。1秒でも2時間でも。それくらい自由なところでやるほうがいいかなって。

──制作費も含めて自由度を高くしたいと。
古坂:お金をかけなくてもアイデア一発でいけますよっていう。制作はほぼゼロ円で作っといて、宣伝だったり衣装だったりライブだったりにお金をかけるほうがいいような気がするんですよ。高すぎますね、今、制作費が。自分でやっちゃえばいいんですよ。誰も良い音で聴いてないですもん(笑)。
お笑い音楽を極めて、ピコ太郎と誰かで「アンッ!」してみたい
──それにしてもピコ太郎と古坂大魔王、良いバランス関係ですね。
古坂:そうなんです。別人であるからこそ尊敬できるというか、あいつすげえって本気で言えるんです。だって僕は“緊張しぃ”なんで、出演する番組にしろライブにしろ、すごい準備をするんです。でもピコ太郎は誰と会っても一度も緊張したことがないんですから。トランプ大統領でも、(明石家)さんまさんでも、国連でも、ウガンダの大統領でも、何の緊張もしない。それがすごい。……なんででしょうね(笑)。
──では最後に古坂大魔王さんに伺いたいのですが、プロデューサーとしてピコ太郎さんに今後やってもらおうと思っていることはありますか?
古坂:絶対やろうと思っていることが1個あって。ピコ太郎って基本は1人なんですね。今まで唯一コラボしているのが、ももくろちゃんZだけ。なのでピコ太郎と誰かで、それこそアッポーとペンじゃないですけど、「アンッ!」してみたいなと。たまたまですけど“PIKO10”の“10”は日本語でいうと“と”なんですよね。だから“PIKO 10 PROJECT”は“ピコとプロジェクト”でもあって。“ピコ&…”という感じで、いろんな人とコラボできたらいいなって、今なんとなくアーティスト本人同士とは喋っているところなんです。それが果たしてどうなるか、ギャグソングになるのか、そうじゃないのか。現実にもう数曲は出来ているので、まずはそれですね。

──古坂大魔王さんとしての抱負ということでは、どうですか。
古坂:いろんなタイプの音楽とお笑いっていうのをやっていきたいんですよね。なんかのお笑いを音楽にしてみたり、誰かのお笑いと組んでみたり、音楽のお笑いというものを固めてみたいんです。
──音楽だけではなくて、音楽とお笑いを一緒にして。
古坂:簡単に言えばリズムネタですよね。どぶろっくのキングオブコントの曲とか。ああいうのって、なんかちょっと一発屋的な感じというか、お笑い的に低くに見られている気がするんです。「面白かったけど、フリートークはどうなの?」みたいな。それ、歌手に言う? 俳優に言う?と思ったんですよ。米津玄師のフリートークどう? つまんないっしょー、じゃぁダメ、みたいな。そんなこと誰も言いませんよね。それと同じで、お笑いだって、歌で売れたんだからよくない?と僕は思うので。
──たしかにそうですね。
古坂:そもそも「お笑いだから」って言うことが古いと思っていて。お笑いはフリートークと大喜利と漫才が最高峰。僕もそうは思うんです、だけどそれしか存在しちゃいけないっていうのは、おかしいと思うので。オリラジの「PERFECT HUMAN」、8.6秒バズーカーの「ラッスンゴレライ」、小島よしおの「そんなの関係ねぇ!」、マキタ(スポーツ)くんの音楽とか、僕はすごく好きだから。コラボできるところはどんどんコラボしていきたいし、“お笑い音楽”っていうのを究めていきたい。そのほうが世界に行ける可能性もあるし。漫才で世界に行くことは、なかなかできないから。
──漫才は言葉ですもんね。
古坂:言葉と歴史と常識は、国や民族で違いますからね。そこが難しいですよね。「鳴かぬなら鳴かせてみせようキリギリス」で笑うのは日本人だけですから。

──それは「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」を知っているからですもんね。
古坂:そうなんですよ。そういったことを音楽はぶっ飛ばせる、音楽に前フリは関係ないので。でも日本のお笑いって、レベルがすごいんです。レベルが深いんですよ、日本海溝のように狭く深いんです。突っ込む突っ込まない、間が悪い遅い、噛む噛まない、ボリュームがでかい小さい、超細かいですよね。それを網羅してる日本のお笑いって、世界で一番深い。ただしこれが通じるのは日本だけなんです。だからその間口を広げていくには違う技術が必要で、それが音楽かなぁと思っているんですけども。ある意味、そこを「PPAP」が打破できたことが、すごく嬉しいなと思いますね。
──ピコ太郎も、まずリズムがすごく良いですから。
古坂:そうですね。うちの娘を見てそう思いました。お子さんがいる方はわかると思うんですけど、赤ちゃんって誰も教えてないのに歌が流れてきたらリズムをとるじゃないですか。あれってダンスですよね。教えてないのに勝手に踊るんですよ。まだボケもツッコミも知らないのに、ダンスはやる。で、歌う。あ~あ~あ~って。それを見るとね、本来、歌や音楽はビジネスにしちゃいけないものなのかなって思う。くしゃみとか、あくびと一緒かなって。でも逆に言うと、それだけいろんなものを越えられる可能性があるということだから。やっぱりお笑い音楽、極めたいと思うんですよね。
【インタビュー前編】「人はみんな産まれて…死ぬ。」
笑顔のピコ太郎が突きつける現実――ネットがざわついた新曲に込めた真意
#ピコ太郎「#PPAP」の世界的ヒットを生んだ #古坂大魔王 の直筆サイン入りチェキを3名様にプレゼント! 「1, 2, 3」ポーズだピコ
— エキサイトニュース (@ExciteJapan) November 5, 2019
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【締め切り】
11月19日(火)
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1973年7月17日生まれ、青森県出身。1992年、お笑いトリオ「底ぬけAIR-LINE」でデビュー。2011年9月より「青森市観光大使」を務める。2016年8月にプロデュースしたピコ太郎の「PPAP」が大ブレイク。
2018年6月に第一子誕生、「イクメンオブザイヤー2018」受賞。2018年5月、総務省「異能vation推進大使」2期目就任。2019年1月、文部科学省「クロス カルチュラル コミュニケーション大使(CCC大使)」就任。厚生労働省「依存症啓発サポーター」、スポーツ庁「パブコン特別審査員」就任。
現在は、バラエティ番組をはじめ、コメンテーターとして『とくダネ!』(フジテレビ系)に出演。世界のトップランナーと音楽、エンターテインメント等について トークセッションを行うなど、幅広い分野で活躍中。
@kosaka_daimaou